130.さて、どうしよう?
「えー、というわけで、本日も会議を始めます」
UFO自宅の会議室。まぁ居間ともいう。
で、僕らは全員集めて今後の方針を話し合うことにした。
「というのもですね。これからは目標が無いのでどうするかって話しなのですよ」
『目的っていえば、七不思議見ていくんじゃなかったの?』
「まぁそれも一つの目的なんすけどね。急ぎでやるもんじゃないので。ほら、ここに遊園地チケット貰ったわけだし、いつ行こう? って話もあるわけで。ここらで一度今後の方針というか、この世界を満喫するための計画を立てとこうかなって思うのですよ」
「あー、なら皆のやりたい事とか行ってみたいとことか書きだす感じ?」
「そう、メリーさん、そういうことだよ。という訳でホワイトボード買いました」
「また無駄遣いを……」
ホワイトボードにまずは七不思議めぐり。と書き、ついでに遊園地行くとも書いておく。
「まずは挙手制で行ってみたいとことかやりたいことを、どうぞ」
「虫相撲大会に出るッ」
ぶれないなぁ稲荷さん。
「それはまずインセクトコントラクター覚えないとだよ稲荷さん」
「当たり前じゃ。この寄り代で覚えてからじゃ! 絶対に出るぞ!」
大会出ても負ける未来しか思い浮かばないのはなぜだろう?
「あ、えーっと、やっぱいいや」
「いや、メリーさん、そこは遠慮する所じゃないから。是非小さなことでも言ってくれ」
「そ、そう? じゃ、じゃあ、私の持ち主、今どこに居るか探してほしい……かな」
メリーさんの持ち主?
「それってその携帯電話の持ち主ってこと?」
「そうそう。その、なんで私を捨てたのか、理由が、知りたいというか……」
凄く申し訳なさそうにもじもじするメリーさん。ちょっと可愛い。
というかこれ、イベントになるのかな?
んー、でもレギオンのいるトンネル内で見付かった血塗れの携帯なんてどう考えても……
「ま、まぁ探すだけ探してみよう。まずはトンネルにもう一度行くのと、メリーさんの居た場所に向ってみるかな?」
「そうね。急ぎじゃないから気が向いたらでいいわ」
メリーさんのお願いはできれば叶えてあげたいけど、相手の生存はちょっと絶望的かな。携帯電話、血がついてるし……
「それじゃーおねーさんからはぁ。都市伝説探しとかどうかしら?」
「都市伝説?」
「そう、学校の七不思議だけじゃなくて街中の都市伝説。口裂け女とか八尺様とかね」
「あー、トンカラトンみたいなのがまだいるってことか。アレ、後で調べてみたんだけど、めちゃくちゃヤバい奴じゃないすかテケテケさん。トンカラトンと答えてなかったら斬られてたとか斬られたらトンカラトンになるとか、トンカラトンがトンカラトンと言え、という前に告げると斬られるとか、あんなヤバいの街中に放たないでくれません運営さん」
「ランダムエンカウントって、恐いわよねー。そういうのも踏まえて都市伝説出現マップを作っておけば踏み込む人も減ると思うのよ」
「馬鹿は逆に俺が攻略してやんぜーって踏み込むんだけどなぁ。まぁ書き出しとこう」
「えーっとじゃあ我からは……改造したい!」
ここは悪の秘密結社じゃないんですけど!? 正義の味方に襲われるのは嫌ですよ!?
「いや、希望者を募る方向でな、正義の味方に許可も取ってなら良いかと思うのだが?」
それ、許可出るんだろうか?
まぁ書き出すだけ書いておこう。
「おらぁ相撲がええだが……プールとかも行ってみてぇな。存分に泳げる場所は貴重だでな」
「あー、そうっすね。泳げる場所か。いくつか輝君に聞いてみるか」
「マネージャーさん、ならディーネはアイドルデビューね、地下アイドルじゃなく本格的に動きたいわ!」
それもあったなぁ。
こうしてピックアップするとやることいろいろ残ってるなぁ、まだまだゲーム楽しめそうだ。
「シャー」
「ふむ? ツチノコが知り合い巡りはどうだ、と言っておるぞ?」
「知り合い巡り?」
「うむ、ツチノコさんの知り合いを尋ねるらしい。簡単に言えば、UMAじゃな」
幻想生物巡りっ!? それはそれでゲキアツだなぁ。
「アイネさんは何かある?」
「ん。ワタシの仲間達探したい。着いて行く訳じゃ無いけど、こっち残るって伝える」
アイネさんの仲間、宇宙人を見付ける、か。
「えーっとあとは、カルカさんは?」
「私もか?」
「新参だからって遠慮するタマでもないだろう姉上」
「それもそうね。じゃあせっかくだ。壊滅した元組織の場所に行ってみるか? あそこは破壊されたが宝物庫や貴重な資料などはまだ残っているはずだ。我が組織のモノも含めてどうかな?」
「それはいいけど正義の味方と一緒にやった方がよさそうかな。マイネさんやキカンダーさんに伝えてみるか」
とりあえずやることはこんだけあればしばらく持つか。一つ一つやってみよう。




