表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

116/1103

115.ワールドイベント・アルセーヌ攻略戦1

「……というわけで、キカンダーさんと連絡取って総攻撃の時期決めようと思うんだけど、マイネさんも来る?」


『行くッ!』


 即答であった。

 神社で稲荷さんと虫相撲してたんだけど、あまりにも負け続けた稲荷さんがカマキリで負けた時点で修行して来るとか言いだしたので、落ち着かせてなだめ、なんとかイナリアゲ一つで機嫌を取った後の事。

 もう少し遊んどく予定だったので時間が空いて暇になった。

 なので予定を早めてキカンダーさんに一度会おうかと考えたのだ。


 ただ、一人で会うと、マイネさんに怒られそうな気がしたので一旦チャットで連絡することにしたのである。

 まさか即答されるとは思わなかった。

 というか、マイネさん。ヒーロー関係で釣れば現実世界でデートとか出来たりしそうなチョロさなんだけど、貞操、大丈夫?


 マイネさんに連絡入れた後にキカンダーに電話する。

 会えるかどうか聞いてみれば、すぐにでも会いたいとのことで、指定された場所にマイネさんと向うことになった。

 マイネさんと集合場所を決めてそのままキカンダーさんとの待ち合わせ場所へと向かう。


 今回は別に戦いに行く訳ではないので、一緒に来る面々も少なめだ。

 スレイさんは狙われてる身だし、下手に外に出るとアルセーヌが襲ってきそうだったのでお留守番。その護衛としてネネコさんやアイネさんに残って貰った。

 人型大のメンバーを無くして一人身軽に……


『身軽ねー』


『稲荷さんとメリーさんを胸ポケットに入れて背中にはツチノコさん、周りに幽霊のハナコとおねーさんが居るのに身軽とは』


「まさに大草原生えるー。だよね。あとテケテケさん、ディーネがいること忘れてない?」


『おっふ、そういえば水の中にいるんだっけ、何処行ったのかと思えば』


 賑やかですなー。

 あと、稲荷さんはそこでブツブツ呟かないでほしい。

 虫相撲のイメトレするのはいいけどメリーさんが迷惑そうにしてるぞ。


「おまたせー」


「マイネさん、そのマンホール少女、気に入ったの?」


 マンホール少女姿のマイネさんがグレートマンさんとやって来たので思わず言ってしまう。

 マイネさんにとってはマンホール少女、禁句だったかも? 凄く複雑そうな顔で嫌そうに告げる。


「ついさっきまで狩りしててね。この姿の方が強いのよ、悔しいけど」


「この辺で狩り?」


「うん、オヤジ狩り狩り、みたいな?」


「ウァ」


 ホント何してんの!?


「だって公園のとこ不良が多いのよ、あいつら蹴散らすだけで結構なレベリングになるし」


「人間系は蹴散らすだけでいいのか」


「倒すと警察沙汰だしねぇ。一定ダメージ与えると勝手に逃げてくのよ」


 それはいいな、倒す時オーバーキルにならなければ勝手に逃げてってくれるのなら俺も不良相手に遠慮なく戦えそうだ。

 まぁ今更街の不良さん倒してもレベルは上がらないだろうけど。


「それで、キカンダーさんとの待ち合わせ場所は?」


「そこの路地裏だって」


「近っ!?」


 二人、というかグレートマンさん入れて三人で路地裏へと向かう。

 路地裏でしばし待っていると、路地の奥からゆっくりと何かがやってくる。


「キカンダーさん!」


「やぁ、マイネ君も来たのか」


「マイネさんに知らせずキカンダーさんに会うと俺の身が危険に成りそうだったし」


「またまたぁ、私がそんな変な事する訳ないじゃない。ちょっとマンホール投げつけるだけだって」


 俺を殺す気か!?


「それで、君はアルセーヌの秘密結社の場所が分かったと聞いたが?」


「ええ。せっかくなので一度案内します」


 俺達は一度、スレイさんと出会った場所へと向う。

 地面こそ袋小路のただの通路にしか見えないが、キカンダーさんはそこへ辿りつく以前に周囲を見回す。


「間違いなさそうだな。それ以上は進まないでくれ、監視カメラに映る」


「おっと、了解っす」


 どうやらここ、監視カメラがあるらしい。

 つまり、正義の味方にバレたと分かれば組織ごといなくなる可能性が出てくる。


「成る程、確かにここなら秘密基地として使えるだろう。協力感謝するヒロキ君」


「いえ、それで、いつ頃、襲撃します?」


「うむ、それなのだが、現実時間日曜の朝、でどうだろう」


 いきなりメタ発言出ちゃった!?


「え、っと、マイネさん?」


「う、うん、恐らく、運営が絡んでると思うけど、私はいいよ」


「んじゃ、それでいいです」


「了解した。ここに入る手前の大通りで落ち合おう」


 そう告げるキカンダーさんと握手した瞬間だった。


 ―― ワールドイベント・秘密結社アルセーヌ攻略戦が開始されました。参加希望者は日曜日朝8:00より指定場所に集まってください ――


 ワールドイベント!? ナンスかソレぇ!?


「うわー、なんか大イベントになるっぽいねこれ、前回みたいなレイドボス出るんじゃない?」


「あー、可能性出て来たなぁ。総力戦再びかぁ。タヂさんとか協力無理だろなぁ」


 俺達だけのイベントだと思ったら全員参加型のヤバそうなイベントになるようだ。

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ