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1127.天界裁判16

「つまり、この告訴による罪として堕天は?」


「罪が重すぎる」


 なんか、俺の告発ってよりラドゥエリエルとサラカエルの告発みたいになってない?

 アクニエル大丈夫? 息してる?

 さすがにこの二人に責めらると想定していなかったのか、過呼吸気味になっている。

 でもまぁ、今までやらかしてきたことのツケを払うだけのことだ。

 自業自得って奴だよな。


「さて、アリオフ、マリオフがいろいろと証拠を集めてくれている。一つ一つ順に見て行こうか」


「正直目を疑ったさ。我々の眼があまりにも節穴だと絶望したよ」


「「ヒロキ君がアクニエルが怪しいと言ってくれたおかげだ」」


 二人とも、俺に感謝してくれるのはいいけど、完全に俺から主役奪ってますよ?

 なんかもう、俺いなくてもいいんじゃね? ってくらいに二人が主軸となってアクニエルを追い詰めていく。

 まぁアリオフさんたちが集めた情報は俺まで回って来てないからな。とりあえず大人しく原告側席に座ってマイネさんたちと成り行きを見守ることにした。

 うん、ちゃんと面接受ける時みたいに手をグーにして太ももの上に置いてますよ。やることないから完全に聞く体勢である。


 しかし、アクニエルの奴、意外と表情豊かだな。

 初めこそ不遜な態度だったのに、徐々に顔が青くなって土気色になって、今ではおどおどとして気が触れる寸前といった具合である。


 いやー、でるわでるわ、絶対にありえない審判が次々と。

 しかもアクニエルとメタトロンが居る時に限って堕天堕天のオンパレード。

 こりゃもう繋がりがないって言い張る方が不自然なくらいにズブズブですわ。


 メタトロンは黙秘権施行してからずっと腕組んで難しい顔をしている。

 こりゃもう観念してるとみてもいいかもだけど、何を考えているんだか。

 

 それにしても、ラドゥエリエルとサラカエルの追撃容赦ねぇな。

 俺がやるより追い詰め方えぐくね?

 俺は思わずウリエルさんに視線を向ける。

 向こうも思っていたようで、視線が合わさり、気持ちはわかる、と頷かれた。

 敵意、だいぶ薄れた気がします。


「ね、ねぇヒロキ?」

 

「なんだいマイネさん?」


「これ、私の審判どうなる感じ?」


「このままメタトロンとアクニエルに罪が確定すれば審判が別の人になる。今の状況的に第一の罪状は審議不能、二つ目はこっちに有利。状況的には無罪か、有罪でも軽い罪で済みそうだよ」


「そ、そう……」


 少し安心したようで肩の力を抜くマイネさん。

 やっぱ結構な心理ストレス抱えてたんかね?

 でもマイネさん、済みそうってだけで済むとは言ってないからね。ここから向こうに逆転される可能性だってあるから安心するのはまだ早いんだ。

 さすがにそれを言うとマイネさんが壊れかねないので言わないけど。

 こんな場所で暴走されるくらいなら安心して気を抜いていてくれた方がいいし。


「……よって、以上の証拠からアクニエルの疑惑は確証であると言わざるを得ないと原告側は証言する」


「被告側、異見はあるか?」


「う、あ……」


 もはや完全にグロッキーって感じだねアクニエル。

 ちなみにグロッキーってのはボクシングで打たれ過ぎてフラフラになった時の様子なんだとか。

 いやー、確かに証拠映像長かったよ。一人一人詳細に調べ上げて告発していくんだもんよ。

 

 二人で寄ってたかってアクニエルの主張を潰していく姿はまさに正義の執行者って感じで容赦なかった。

 この二人が告発者側で俺が弁護側だったらと思うと思わず身震いしてしまう。

 おそらく、彼らが相手だったらマイネさんの弁護もここまで上手く行ってなかっただろう。

 味方でよかった。本当に、よかった。


「では、アクニエルの罪過について、四大天使長の決を採る「ちょっと、待った」」


 まさかのメタトロン!?

 ここで黙秘をやめるのか。

 

「堕天に処した全ての天使は罪があった。私は妥当な罰を与えた。アクニエルに関係なく、だ」


「異議あり。メタトロン。罪状の妥当性はなかった。我々裁判従事者が何度も議論し合ったがお前たちが出した結論が妥当であると判断したメンバーは、皆無だ」


「しかしっ、奴らは告発されるだけの罪を犯した!」


「いいや、告発されただけで罪ではなかった!」


「罪がなければ告発などされない!」


「罪がなくとも告発されれば審議する、罪があるかないかを裁くのが裁判長だ! 初めから告発されたから罪ありき、では無実の罪で堕天する者が出ると分かっていただろう! なぜだメタトロン! なぜこんなことをした! 貴方は公平であろうとしたはずだ! 神に抗議し気に入られた気概を持つ貴方はどこへ行ってしまったのだ! 今は傲慢に自分の思いで被告を裁く断罪人だ。裁判を行う長になるべき性格ではない!」


「ぐっ、我々は正義を執行するモノだ。悪を裁くことになんの呵責がある! 悪は徹底的に断罪する! そうでなければ……そうでなければっ!!」


 んー、熱く意見を交わし合うのはいいんだけどさー、蚊帳の外だから飽きてきたんだけど。

 これ、いつまで続くんだろう?

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― 新着の感想 ―
メタトロンさん 洗脳とか掛けられませんか? 認識阻害とか
>「正直目を疑ったさ。我々の眼があまりにも節穴だと絶望したよ」 これを埴輪が言ってくると全力で頷けるんだけどね 埴輪天使とか居ないものか… >「ぐっ、我々は正義を執行するモノだ。悪を裁くことになんの…
完全に蚊帳の外 マイネ「暇ね…」 ヒロキ「アクニエル討伐どうしようか…」 ミカエル「裁判が終わったら襲撃したら?」
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