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1053.秘密結社クモリエル攻略作戦17

「ヒロキ、見つけたわよ!」


 壁から上半身だけを出し。祝さんが叫ぶ。

 そこから行けるのか!


「よし、全員、カイセイジャー抜けるけどいけるか!」


「任せて!」


「こちらも問題ないぞダーリン!」


「しゃーない、今回は任せてあげるわヒロキ! 失敗したらマンホール大人しく食らいなさいよ!」


 絶対嫌だし!?

 なんで失敗イコールマンホールなんだよ、マイネさんはPKになるつもりなのか?

 

「ヒロキ君、いいのか?」


「おそらくあの先に本体が居るはずです。カイセイジャーの皆さん揃って行くべきでしょう」


 というかそれがイベント発生条件だと思うし。見届けるために俺も行くけど。マイネさんたちまで抜けてしまうとここの戦線維持が難しい。


「あ、あの! 全員こっちに向かうつもりで密集したらどうですか!? その通路で戦う方が一度に戦う人数も少なくなりますし」


「言われてみれば! じゃあ皆、後から来てくれ。俺とカイセイジャーは先行する!」


 レーザーで道を開いてカイセイジャーと一緒に隠し扉の元へと向かう。

 祝さんとチヨさんが扉を守ってくれていたので、そのまま通り抜ける。


「すまないヒロキ君。俺たちの問題で迷惑をかける」


「いやいや、俺らも好きで手伝ってるんでね。マイネさんはむしろこっち来れないって嘆いてるくらいでしたし。ともかく、ブラッククラウド将軍の本体がこの先にいるはずです。決着を付けましょう!」


「そう、だな」


「ね、ねぇヒロキ君? クモリエル首領死んでたでしょ、アレをやったのって、やっぱり……」


「今のところ、この周辺で見かけてるのはブラッククラウド将軍のコピーだけです。首謀者がいるのか、彼本体のやりたかったことか、ともかく、この先にきっと答えがあるはずですよ」


 妙にホワイトさんブラックのこと聞いて来るよな。

 何かしら互いに思い合う仲とかなんだろうか?

 ってことはレッドの相方は、イエローさん?

 んー、違うっぽいな。

 レッドの彼女はいないかもしれん。


「一本道だねぇ。あそこ、階段あるよ!」


「イエロー、さすがに警戒を怠るなよ。いつもみたいに階段があるから突撃なんてしたら、わかるよな?」


「わ、わかってるってば、もー、ブルーは私のお父さんかっての!」


 うん、ブルーさんとイエローさんの方がカップルっぽい。まぁ付き合う直前位の立ち位置っぽいけど。


「深い、な」


 レッドが階段を調べて呟く。

 暗い階下の先は見えない。

 何が潜んでいてもおかしくない場所だ。


「全員、警戒してくれ。先頭は俺が行く」


 レッドが代表して階段を下りる。

 レッド、ホワイト、イエロー、ブルー、そして俺の順に降りていく。

 これ、プレイヤーを守るような配置にされてる?


 かなり深い階段を降り、まさかの踊り場で折り返し。

 さらに奥そこへと向かっていくと、暗闇の先に光が漏れている場所を発見した。

 どうやらあれが最下層のようだ。


「光がある? 一体誰が……」


「周囲にあった無限湧きブラッククラウド将軍の回転扉ですが、あれどうやら地下から射出装置に乗ってあそこに出現してるみたいです。おそらくこの先に射出装置の元と、コピー生成の何かがあるはず」


「なるほど、ブラックのコピーがあんなに多かったのは絶えず供給されていたからか」


「え、待って待って。ヒロキ君、それって、あそこに行く前に待機中のコピーが、いるんじゃ?」


 イエローさん察しましたか。

 そうなんだよなぁ、いるよなぁここ。


「他のメンバーも頑張ってるんだ。遅れてこちらに来るとも言ってくれていた。なら、上が少しでも軽い戦いができるよう、こちらで数を減らそう。皆、覚悟はいいな?」


 四色のヒーローが頷き合う。

 って、皆揃って一斉で行くのか!?


「これは!?」


 カイセイジャーに遅れること数秒、俺もその室内へと足を踏み入れる。

 これは……無数のポッドにブラッククラウド将軍らしき物体が入れられている。

 そのポッドが射出口へとベルトコンベアに乗せられ移動し、射出のさいにポッドから出ているようだ。

 すごいな。全自動ブラッククラウド将軍射出装置が完成してやがる。


「な、なによ、これ……」


「ブラックだらけだな。レッド、どうする? 破壊すべきだとは思うが」


「ああ。だが、今じゃない。戦闘にならないなら、まずは本体を探そう、メインエンジンを止めないと誤作動で何が起こるかわからない」


「首領が居なくなったのに、はた迷惑だねクモリエルは」


 通路だけは確保されたポッド集積所を進む。

 いつこのポッドたちからブラッククラウド将軍が起き上がって来てもおかしくないのだが、その気配はないらしい。

 アーム型ロボにポッドごと持ち上げられてコンベアまで運ばれていくコピーたちを見ながら奥へと向かう。やがて、見えてきたのは……

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