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1009.滅びし都市にある装置

「おはー」


「おう、来たか。誰も来ねぇから忘れてんのかと思ったぞ」


 昨日夜遅くまでドリームランドにいたせいでちょいと寝過ごしてしまっただけである。

 本日は現実世界でも日を跨いでのアトランティス探索日である。

 ある程度は探索済みではあるんだけど、今回は中央神殿に存在する魔法陣とやらを皆で調べようってことになっている。


「よーっす、普通に忘れるとこだったぜ」


「一日なのに三日後だから計算面倒。ヒロキさん、連絡ありがとね」


 どうせ忘れてんだろー、と思ったのでリテアさんとフェノメノンマスクには連絡を入れておいた。

 俺も忘れては居たんだけどログインしたらテンション高いキマリスさんがアトランティス行こうぜっ、とか言ってきて、思わず何言ってんだこいつ? みたいな目で見てしまったんだ。

 一瞬後にそういえば、と思い出したので本日ちょっと遅くなった程度でここまでやって来たのである。


 前回のメンバーと一緒で、キマリスさん、エルエさん、テインさん、スキュラさん、ツチノコ1号さん

。それから暇そうにしていたマイノグーラさんを無理矢理連れて来た。

 レムさん? 毎回連れてった先でやらかすから今回は置いて来たよ。


「んで、今日はどうするの?」


「ああ。テインさんが見つけた中央神殿の魔法陣調べようと思うんだ。もしかしたらこの都市に人がいなくなった理由とか分かるかもだし」


「魔法陣次第だが、転移装置ではないかと思っている。おそらく深海の地であるアトランティスでは先が知れていると判断して別の土地に向かったのではないかと思うのだが」


 というのがテインさんの見解。俺も似たようなもんだと思っている。

 早速だけど皆で神殿に向かおうか。


「ったく、なんで一緒に行かないといけねぇんだぁ?」


「マイノグーラさんが暇そうだったからな。あとレムさんやらかし過ぎたせい」


「あいつのせいかよ」


 だってアインシュタイゼン研究所とか夢の島であいつ味方にまで攻撃してくるゴーレム作ったんだぜ。大損害だろ。

 ちょっと今日はローリィさんたちとお寺参りの刑にさせていただいた。レムさんにとっては厳かな場所行きまくるとか辛いだろ。


「はー、こりゃ立派な神殿だ」


 海中都市ではあるものの、海水に浸かってるわけではないので劣化はそこまでしていないようで、神殿はしっかりとした作りになっていた。

 サンゴとかフジツボとかは多少付いてるっぽいが、磯感よりは古代神殿感が強い。

 10メートルくらいの巨大な入り口を越えて中へ。


 テインさんに案内してもらい、魔法陣のある場所へと向かう。

 意外とデカい場所だな。おそらく祈りの場とか、一番重要なお祈りとかする場所、そんな大型施設の中心に、巨大な魔法陣が描かれていた。


「それか」


「巨大な魔法陣ね。ぽち、解析できる?」


「んじゃこっちもエルエさんお願い」


「了」


「わふっ」


「キマリスさん、何かわかりそう?」


「んー、随分と昔の文字だねぇ。えーっとこれは……」


 解析を始めるエルエさんとぽち。

 キマリスさんも魔法陣に書かれている文字から解読を開始する。

 

「おい、テイン、これ、アレじゃね?」


「ん? あれ?」


「ほら、ここ、エルダーサインだ」


「……ヌトセか」


 なになにどーした?

 五芒星に瞳が書かれたようなサインだね。

 いやー、エルダーサイン? ははは、なんでアトランティスに外の神案件があるんですかね?


「すっげーきな臭くなってきた」


「外の神案件なのか?」


「フェノメノンマスク、それは違う。ヌトス=カームブルは人々が崇める神だ。グレートオールドワンとは敵対関係にある」


「あいつ、問答無用で蕃神に攻撃仕掛けてくるしな。困った女神だぜ」


「シャー」


 って、ツチノコさん、なんで君まで全くだよ。みたいに同意してんのさ。

 ツチノコって外の神系じゃないでしょうよ。


「異形の神とかグレートオールドワンが嫌いみたいだからな。私のような手合いには容赦ないのだ」


 テインさんと敵対してんのか。

 いや、ニャルさんとかともか?


「しかし、このサインがあるとなれば、ここから先は少々面倒なことになりそうだな」


「面倒なのか?」


「人類の守護者ではあるが人類を守護するモノではない。結果として人類の易になっているだけの存在だ」


「グレートオールドワン絶対殺すウーマンだからねぇ、人とかどうでもいい感じだぜ?」


 その神様にはなるべく会わないようにしよう。俺の知り合い敵対しそうなの多いし。

 

「完了しまシた」


「ワンッ」


「こっちも解読できたよー」


 ほぼ同時かよ。

 皆仕事が早いなぁ。

 キマリスさん、こういう時は輝く程に役に立つのに、どうして普段はポンコツなんだろう?

 ポテンシャルはかなり高いはずなのになぁ。

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