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1006.夜鬼たちの饗宴

 マンティコアたちを撃破してしばし。

 俺たちはようやく中腹地点までやって来た。

 ここに来るまで敵といえばマガ鳥とマンティコア。あと変な二足歩行だけど四つん這いで移動してくる気色悪いおっさんたち。


 なんか気持ち悪かったから近づく前に射殺してしまったせいでどういう生物なのかすら確認できず殺してしまったのだ。

 何匹か出てきたから、一匹位、と思うんだけど、動きがキモすぎるせいで近づかせたくねぇんだよな。

 鑑定する前に形がなくなるまでハチの巣にしてしまうのが悪いとは思うんだが、まぁ仕方ない。

 多分グールとかそんな生物だろう。


 まぁとりあえずただの敵だし、倒せるなら問題はあるまい。

 っというわけで、俺らの敵ではなかった敵性生物たちを虐殺しつつここまでやって来た。

 丁度ングラネク山の顔がある辺りだ。


 目の前には、その口元だろう。穴が開いているのが見える。

 さすがにここを降りるのは無謀だな。全く底が見えない。

 しかし、テインさんたちはその穴を覗き込んでここだ。とか言い始める。


 ここ、降りてくの? 正気?

 真っ暗闇ですよ?


「そもそも地下世界に光はないぞヒロキ?」


「夜目スキルは取れているか? まぁ取れていなくともすぐに取れるだろう」


「そら、ここに通路がある。ここを下っていくぞ」


 マジすか。


「んー? なんかいるなぁ」


 皆して地下への通路へとやってくると、ニャルさんが告げる。

 敵か?


「あれは……ナイトゴーント!?」


「ああ。そういえばこの辺りってノーデンスの眷属が多いんだっけ?」


「ノーデンシス星人のことか?」


「ヒロキ、そんな紛い物と一緒にしないでくれます? ノーデンスは私と敵対してるクソみたいな存在なんだよ」


 ニャルさんが忌々しそうに告げる。

 そういう顔するの滅多にないよねニャルさん。

 でも、つまりは敵性生物確定ってことだな。

 クトゥグアさんとはどんな感じ?


「ノーデンスでしょう? そこまで接点はないな。とりあえずお前たちの為に火の玉で照らして見せよう」


「おお、一部だけだけど光が生まれた」


 でもナイトゴーントは光の届かない場所にいるようでその姿を見ることはできないようだ。

 残念に思いつつも、とりあえず聞こえてくる音を頼りに射撃しておく。


「あ、一匹落ちた」


「さすがだなヒロキ!」


 え、待って天王星の猫さんよ、今の当たったの? というか見えたの!?


「負けてられんな」


 猫共が魔法使って近づいてくるナイトゴーントを次々に撃破して闇の中へ屠っていかれた。

 凄いな、なんか大量に声聞いているのに、一切姿を現すことなく、次々に闇の中へと消えている。

 

「弱いなぁ」


「まぁレベル差があり過ぎるのは仕方ないだろ。俺とテイムキャラは基本高位レベル者になるからな。敵は大体ワンパンが基本だしなぁ」


「わ、ちょ!? 少年君たっけてぇ!?」


 あ、キマリスさん捕まった。

 でもごめん、俺キマリスさんがどこいるか全くわからんわ。


「ごめんキマリスさん、どこいるかわからん」


「ええい、世話の焼ける。魔王の威厳はないのか!」


「ギーァ!」


―― 良し来た、手伝おう ――


 おっと、どうやらギーァと夢の守護者さんが協力タッグを組んでくれるらしい。


「のあぁ!? ちょ、ギーァ、服、服斬れたぁ!?」


 キマリスさん五月蠅い。

 っと、なんだ?

 どさっと俺の上から重量物。

 キマリスさんが上から降ってきたようだ。

 思わず出してしまった両手にぽっすと落ちて来たキマリスさんがお姫様抱っこ状態になる。

 なんで、そうなる?


 いや、子供体型とはいえ、レベルのおかげで体重に持ってかれることはなかったけども。

 しかしまぁ、キマリスさんとはいえ、むっちり柔肌で良い匂いがします。


「ギーァは無事か?」


「ギーァ!」


「安心せよ。私がキャッチしてある」


 クトゥグアさん空浮かべるから放物線描いて虚空に飛んでったギーァをキャッチ回収してくれたようだ。


「一応、言っておくが、ここでナイトゴーントに掴まるとそのままナスの谷に捨てられるからな」


 ひでぇ奴らだ。空飛べるからって持ち上げて無抵抗の相手をドール塗れの場所に捨てようだなんて。


「ええい、こいつら私を率先してくるぞ!? なんでぇ!?」


 この声はニャルさんか?

 そりゃ相手はノーデンスの眷属だし、敵であるニャルさんは最優先ゴミ捨て候補だろ。


「はいはい、世話が焼けますな」


 これはティリティさんがナイトゴーントたちを撃破してる音かな。

 ニャルさんはティリティさんにお任せすればいいようだ。


「ところで駄肉、いつまで旦那様に抱きしめられているつもり?」


「ほぁ!? しっつれいしまったぁ!」


 コトリさんは俺のすぐ傍で俺を拉致しようとする阿呆共に呪詛を連射してくれている。

 そんなコトリさんに冷たい言葉を吐かれ、慌ててキマリスさんが降りようとしたので、思わずお尻を二度ほど揉んでしまった。


「やぁんっ、少年君のえっちぃ」


 不可抗力です。手のすぐ傍にあったんが悪いんだっ。むしろキマリスさんのお尻が揉みやすかったことが不覚だよっ。

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― 新着の感想 ―
揉めるだけ揉みしだけばいいのだよ尻は宝
外道少年、尻を揉む コトリ「うらやましくなんて…無いもん!!」 キマリス「後で揉んでおかないと死ぬぞ…オイラが」
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