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Slave Of The One-Eyes  作者: 軍団長マッスル
第八章 終末思考の金剛珠
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フィオリア

「第8防壁、並びに第3駐屯場の突破を確認!」

「南部方向に生体反応多数!」

「西部保管庫爆破!損害不明!」


「総督、やはり不殺では…」

「…起動だ」

「そ、それは…まだ調整中で」

「我々ごと殺しても構わん」


『活動停止信号を全面カットだ、急げ!』


「凛…、私は――」


いる筈のない総督、なだれ込む未龍。そして、起動される何か。全くもって興味も無いし、知りたくもない。

相変わらず酷い夢だ。


「どうした?ENFORCER」

「…先に行っててください」


空から振り下ろされた剣戟を受け止めながら、苦痛混じりに発した。一瞬も揺れ動く事が無く、拮抗する力。


「わ、分かった。掴まれ、走るぞ!」

「ちょっと待って!急に――」


そのまま森を一直線に抜け、開けた台地へと出る。ここまで来れば、後はもう少し。霧の海までは後500m程。


「撒いた?」

「いや、一時的にだ。直ぐにENFORCERを追って来る」


「どうした?動きがトロいぞENFORCER!」

「…ッ!そう言う割には弱いですよ?BREAKER!」

「くッ…!テメェの減らず口だけは治らねぇな!」

「化物は大人しく小屋で寝てりゃ良いんですよ…!」


先程まで一方的に負けていた。なのにどうして互角にまで持ち込めているのか。例えあの動きに順応したと仮定しても、こんな互角にまでは持ち込めない。


「知りたいか」

「!?」

「それはテメェが順応した訳でも、強くなった訳でもない」

「じゃあ何か?手を抜いてるとでも?」

「お前らと殺り合うなら、力よりも頭脳(ココ)って思ってな」

「…確かに、聞く方が間違ってたみたいですね」


しっかりと立っている様に見えて、持っている剣を支えにする事で持ち堪えている。やはり、過度な強化(パワーアップ)はそれ相応に喰うらしい。


「あぁ、保って後40秒だ」

「…だったら、何故攻撃しないんです?」

「そう急くな、少し考えてみろ」


何故待っているんだ?後40秒が嘘だとしても、次の打ち合いで押し勝てる自信はある。つまり、わざと待っているんだ。

だがおかしい。

詠唱も何もせずに、この危機から脱出する方法。

瞬間移動…?


「…遅かったな」

「マズい!」


急いでその場から飛び退く。直後、立っていた場所が閃光に包まれ、蒸発した。あり得ない軌道。あり得ない威力。

だが、本命はそこに無かった。


時間逸脱(グレイズタイム)、お前達の負けだ」

「させない…!神ノ刻(グレイズタイム)!」


僅かに早く飛ばれたが、止まった空間内では私が有利だ。どれだけ速かろうと、どれだけ強かろうと、その全てを断罪する。


「よし、…後は合流しに行くだけですね」


「水鳥、進捗率は」

『少し予定より早まったが、誤差の範囲だ』

「岡部、」

『まだ1体しかないが、起動出来るぞ』

「凌、」

『内部データと監視体制の侵入完了』

「了解、作戦開始」


―男は言った

〈俺達が大地を取り戻す

―女は言った

〈戻るべき大地は死んだ

―子は言った

〈もう誰も信じはしない


ヒト(神様)は言った

〈これが悪夢なら続けば良いのに


「さぁ、無法者(アプリスチア)。我々の大地、清算する時だ」

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