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Slave Of The One-Eyes  作者: 軍団長マッスル
第七章 人外鬼畜のBREAKER
75/113

NUMBERS-26 WORST

「准尉…?」

「…本部に通達。先の事件の重要参考人として、凛・ライナーズを拘束、事件についての詳細な報告を求める」

「ちょっと待って下さい!同じ部隊員の拘束には参加出来ない規則ですよ!流石にそれは――」


首を掴んだまま、地面に叩きつける。抵抗すればそのまま昏倒させて、無許可で捜索してやる。コレは仕事だ。仕事である以上、そこに私情は挟むな。


「命令だ、もう一度言う。通達しろ」

「ぐッ…、嫌です…!」

「…そう」


力を強める。暫く抵抗していたが、時間が経てば経つ程動きは緩慢になっていく。流石に息の根までは止めないが、意識の元は止めさせてもらう。


「凛…、」


思わず泣き出したくなる孤独。セレナも、武藤も、凛も居ない。だからって、それを言い訳にはしない。1人でも多く助ける。それが、自分にとって不都合だとしても、私は選ぶ。

エレベーターの降音が聞こえる。急いで捜査官を引き摺り隠れる。今バレてしまえば、私まで追われる羽目になる。そうなれば、完全にリヴェルは機能停止してしまう…。


「…結構駄目そうな雰囲気だな」

「いいから黙って探してよ」

「止めといた方が良いと思うけどなぁ…」


直後、騒音とも呼べる程の金属音が鳴り響く。ドアをこじ開けた、と言う事は真っ当な要事じゃ無さそうだ。


「ホントに探せるのか?こんな機械で」

「情報自体は絶対あるよ。軍の機密事項以外はほぼ全て記録される仕組みだし」

「で、先ずは誰を探す?」

「凛・ライナーズ、だね」

「凛…」

「誰だッ!!」


無意識で言葉が出てしまう。ドアをこじ開けて入ってくる様な輩だ、関わっていい筈が無い。だが、バレてしまったモノは仕方がない。上手く行けば、気絶と破壊行為を全て押し付けられるかもしれない。


「どうも、無知な姫君と騎士」

「姫君…」

「2.3だけ質問させてもらえないかな」

「…どうする」

「聞いてどうするの?」

「そりゃあ勿論――」


背中の剣を引き抜く。鉛とも鋼とも似つかない、刀身どころか柄まで全て錆び付いた刀。そしてそれでいて、全くと言っていい程年期が感じられない鞘。


「この場で拘束する」

「…行け、ルーシア」

「そうさせてもらう」


ルーシア、と呼ばれた娘はその言葉通り速攻で逃げ出す。追いかけなくても別に良い。この男を拘束すれば、自然とあの娘は寄って来る。


「見逃してはくれないのか?」

「勿論、する訳ないでしょ?」


そう言いながらも、A-VOLT構えてるって事は、最初から抵抗する気満々だって意味か。面倒なヤツ。


「じゃあ、死ぬかもしれないな」

「私が?随分と舐められたもんだね」

「はっ、アンタの心配なんざしてねぇさ…」


戦力差は歴然。それ以前に同じ土俵にすら立てていない。それを自覚した上で立ち向かう。

余程の阿呆か、とんでもない異常者だ。


「ALPHABET RIVELE隊長兼准尉焔人エスカ。名前は」

「焔のお嬢か…。参ったな、こりゃ」

「良いから、質問に答えな」


渋々とジャージを脱ぎ、腰に巻き付ける。背中には、大きく

『NUMBERS-26 WORST』

の文字。


「イデアシア皇女専属 CLASS-WORSTワズムルド・オーデイン

…アンタとは、気が合いそうだったんだがな」

「同感、だね」

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