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Slave Of The One-Eyes  作者: 軍団長マッスル
第六章 画竜点睛の絵描き主
61/113

2035.2.13

「セレ…ナ?」

「…懐かしいと思わない?また、ここで会うなんて」


余りにも違う空気、余りにも違う気配の中に、いつか感じた優しい声が響く。だが前と違う哀しみが含まれた音だった。


「もう…会ってくれないの?」

「…今は貴女が居るじゃない。私が居なくても、…貴女が居るならそれで良い」

「そうやって責任から逃げてるだけでしょ?凛の為に何も出来ないからって、そんな風に思い込んで…、皆から逃げ続けてるだけでしょ?!」


あの時出す事が出来なかった、無駄な言葉。


「何も出来ない…?!それは貴女でしょ!いつも凛にくっ付いて、自分は何もしないくせにッ!!」

「違うそんな事言ってない!!」

「さっき言った!!自分を棚に上げて!私を批判するの?!傲慢にも程があるッ!!」

「セレナこそ聞いてよ!何で?何で聞いてくれないの?!前だってそうだった、私にも、武藤にも、凛にも!!誰にも相談せずに一人で消えたッ!!

そんな奴が傲慢なんて言えたモノか、薄情者ッ!!」


産まれ持った世界が違うのだ。セレナにはセレナの世界が有って、エスカにはエスカの世界が有る。だが、人間とは世界をも変えるのか。いや、異常なだけなのだろう。

人間が最も嫌悪するのは、結局同じ様な者なのだ。


「…もう2度と会わないさ」

「待って!話を聞いてよ!!」


手は届かない

あの頃は戻らない

席を奪ったから?

甘え過ぎたから?

私が消えるまで、戻ってこないのか?

結局、

私が嫌いなだけなんだ

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