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Slave Of The One-Eyes  作者: 軍団長マッスル
第四章 予測不能のアンノウン
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刹那の再会

「凛、そういやソイツと面識が有るみたいだが、何なんだソレ」


唐突に質問される。正直に答えるべきか、偽って答えるべきか。偽って言っても後からのメリットがねぇしな。正直に言うかね。


「あのな、コイツは――」

「幼馴染なんです」


夜に相応しい沈黙と、相応しくない空気感が一帯を満たす。まだマシな嘘を付くならまだしも、なんで一番怪しまれて、一番バレやすくて、一番ベターな奴持ってきたんでしょうかねこの人。


「幼馴染、ねぇ。エスカとの面識はあるのか?」

「無いです」


よりによって一番面倒な路線に進んでないですかコレ。エスカが起きたら俺多分死ぬかも知れないんですけど。

『何そんな巨乳野郎と関係持っとんねん我ェ!』

くらいの濡れ衣でボコボコにされる事間違いねぇんだよな。


「将来結婚の約束をしたぐらいですよ」

「なる程幼稚園児レベルね、承知」


二人共バカで助かった。幼稚園児レベルなら…、アイツ経歴詐称したな。俺は合同学校にしか行ってねぇもん。中高の。中退したし。


「今までの点で、何か物申したい事は?」

「無いです」

「…本音は」

「コイツの言ってる事理解でk――」


肺が拳で圧迫されるってどんな状態なんでしょうかね。多分今肋骨折れて刺さってますけど。あの青髪巨乳経歴詐称虚言精製マシーン手加減ってのを知らないんじゃないですかね。傷治る時が一番痛いんだよコレ。


「ゴメンね、蚊が飛んでた」

「こんな寒い日に出てくるか単細胞野郎!テメェはもっと俺に対する敬意と尊敬と労力と富と金と女を寄越せ!」

「良いじゃん、死ななかったんだし」

「死ななきゃ良いなんてゴミの発想だ!俺みたいな崇高で気高い人間はそんな事考える訳ねぇだろ!」

「じゃあどうすりゃ良いのさ」

「如何に自分は楽して、他人に自分の苦を与え、且つ最大利益を得る手段を考え躊躇なくそれを実行する勇気だ」

「やってる事が人道から外れてんな」

「武藤まで俺の敵ですかこの野郎共!」


2対1で喧嘩が始まる。結果は勿論言うまでもない、俺の圧倒的敗北&外傷過多。二人は無傷で俺だけボコボコなのは不公平だと思いませんか。


「まぁ、後でしっかり裏はとっておくか。もう帰れよ」

「そのクズはここに置いて行きまーす」

「別に良いもんねべーだ」

「2日間も留守にしてたんだ、しっかり妹の面倒でも見てやれ」

「1日だよバーカ」

「時計を見ろ…。今は何月何日何時何分でしょうか」

「んなもん知ってるよ。えーと、2月1日3時50分…。ふぁ?」

「さっさと帰れよ、心配だろ」

「…まぁそうですけど」

「ほら、行ってこい」


言われるままに事務所を出る。それにしても2日間もか…、感覚ねぇなそんなに。


「ぁ…、ごめんなさい」

「ん?お気になさらず」


気にせんもんな、女の人がぶつかったくらいで。それにしても綺麗な髪だなぁ。金髪に少し白が射し…て。


「おい!ちょ――」

「余り騒がないでいただきたい、(ライナーズ)


瞬きをした瞬間、その姿は完全に消えた。代わりに出てきたのは、あの教祖様だった。


「離せ外道、ッ!」

「先の女が気になるか」

「テメェに関係ねぇだろ!」

「いいや、むしろ私だからこそ関係がある」

「どうしてだ!?どうしてテメェなんかにッ!!」




「先の女は、神凪セレナその人だろう?」

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