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Slave Of The One-Eyes  作者: 軍団長マッスル
第四章 予測不能のアンノウン
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月下の幼将

何も止めるモノが無い、幽玄の世界。

綺麗な泉と静かな木に囲まれて、パーティを開く。

誰かが足りないような気がする。

じゃあ足せば良いよね。

誰かが邪魔をしに来ている。

じゃあ消せばいいよね。


「…ぃ、ぉ〜い、生きてますか〜?」


目が覚めると、床に転がされていた。背中中砂とか石で痛いが、それよりもグラサンラリアットが痛すぎる。速すぎてその場で下に倒れたんですけど。確実にフルパワーで全力でやった。


「あ、クソザコ巨乳さ――」


何か体が浮いている気がする。完全に今蹴り上げられたのは間違いない。オリジナルなんだからさ、もっと大切に扱ってもらってもバチは当たらないと思います、ハイ。


「で、ここはどこぞ?」

「懲罰房らしいよ」

「罪になる事やってないんですけど」

「ん…、国家転覆罪?」

「ふざけんな」


その後も他愛ない話を続けたが、遂に話す事が何も無くなってしまった。最悪思考も記憶も相互でやり取り出来るから、話す意味も殆ど無い。

およそ10分後、俺を気絶させた張本人が現れた。


「元気そうじゃないか、二人共」

「時々叫びまくる精神状態を元気と言えるか」

「まぁまぁ、俺の巧みな交渉術のお陰で、お前らも俺も生き延びれた。まぁ、アレは相手の懐の広さに依るものかな…」


現在はおよそ3時弱と言った所か。かれこれ20時間くらい外なのか。早く帰らねぇとまた何か言われそうだな…。


「…、」

「取り敢えずここから出してもらいたいんですよ、国家転覆罪とか何とか俺に冤罪掛けやがって」

「あながち冤罪でも無いかもな」

「ぶっ飛ばすぞゴリラ」


粘土質で出来た檻が開く。ウチの懲罰房は、刑務所の下。地下二階に造られている。二階と言っても一階が広すぎるから、普通のデパートとかの地下三階辺りかな。何故地下に作ったかと言うと、掘り進めれば外に出れるが、地形上水分を多く含んでいる。掘れば掘るほど沼に沈んでしまう。それのせいで、常に乾燥機ガンガンだから目が乾いて乾いて仕方ない。


「明日、作戦本部が設置される事が決定した。招集されるのは、各戦闘主任だから、お前とエスカは明日非番だ」

「そもそも俺は休暇中ですよ」

「謹慎だろ馬鹿」


有給って制度を作った奴に感謝だな。働かずに金が手に入るなんてホント神すぎるシステム。俺の為に生まれてきたのか。


「そこの青髪は事務所の床で寝させれば良い」

「扱いが酷くないですかヤダー」

「もう全員家には泊められないんだ。そんなに言うんだったら、エスカの屋根裏にでも勝手に住み着いてろ」

「…そーだ、エスカはどこだ?随分と走り回ってくれたみたいだけど」

「あぁ、アイツなら…そこだ」


事務所のドアを指す。開けてみると、変わらず隊長席に座っていた。深夜だから寝落ちしたのだろう。パソコンが点きっぱなしになっている。


「…ソファにでも寝かせておくか」

「お、どうした?柄でも無く恩でも感じてんの?」

「はい、辛子の刑に処します」

「お前如きの腕力で辛子粉塵が当、タァァ!!」

「手錠掛かってるのによく投げられるね」

「まぁワタクシ、神の如き投球コントロールを才として持ち合わせておりまし、てェァァ!!」


午前3時半に叫びまくった結果、周辺の事務所が防音工事されたのは言うまでもない。


月下の幼将は、穏やかな顔をして、眠っていた。

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