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Slave Of The One-Eyes  作者: 軍団長マッスル
第四章 予測不能のアンノウン
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寛容駒

「…任務に対する責任感がなっていませんな」


初めて…?いや、顔だけは知ってるな。最近テレビとかで注目されてる宗教団体の教祖様だっけ。教祖様が拳銃なんて持ってて良いのだろうか。任務と言っているなら、話し掛けられているのは青髪の方か。


「分裂してたら本体でも殺せないって、言ってたのはそっちじゃないか」

「私の言っていた意味が、理解出来ていないらしい。殺害に必要な情報は全て渡した、となれば貴女は殺す為の手段まで考えなければいけないのです」


言っている事は正しそうだが、無理な物は無理だ。不死殺しみたいな奴が身近に居る訳でも無さそうだし、伝説の武器なんて所詮伝説。神話とかの補正乗ってる奴らがおかしいだけなんだよな。


「そもそも期間設定とか無いし、ゆっくり殺るから邪魔しないで」

「じゃあ俺らはこの辺で、お暇させて戴きます…」


最大限気を触れさせ無い様に立ち回る。こういう偉そうな奴は先ず下手で出る事を心掛け、その上で存在感を消していく。


「君達も少し痛めつけられた方が良さそうですね」


弾丸が、サングラスの予備電源に直撃する。確実に今のはまぐれ当たりっぽいが、人間だから顔に当たれば最悪死ぬ。…やっぱりこの宗教ヤバいだろ。


「仕方無いか、一で死んで他を生かす。サシでやるしかな――」

「武藤」


背負っているヘタレ野郎から突然声が聞こえる。少し前から起きてただろコイツ絶対。


「俺が止めるからお前らは戻れ」

「フラグだ」

「主人公様に向かって何言っとんじゃい」

「分かった分かった。そこまで言うなら了解しましたよ〜」


凛をパテルに投げつける。全員避けたから腰に途轍もないダメージが行ったと思うが、そっちの方が都合良い。


「おい待て武藤!ソイツとサシで殺らせろ!」

「心配しなくても、俺がしっかり逮捕しといてやるよ」

「手錠外せこのロリコン外道サングラス!!」

「…パテル。その二人、懲罰房に突っ込んどけ」


あの人外共の仲間って時点で多分コイツも人外だろう。青髪は絶対に拘束しとかないといけないし、凛は何しでかすか分からない。


「心配か?俺の事が」

「そんな事良いから早くコレ外――」


絶対正義ラリアットを食らわせ、気絶させる。後頭部と顔面に後遺症残りそうだが、コイツもコイツで人外だから問題無い。

気絶した凛と暴れまくる青髪を連れて、パテルが戦線から離れる。反対派が一人黙るだけでこんなにもスムーズに動くのか。


「待たせて悪かったな」

「随分と、野蛮な考えなのですね」

「良いのか?俺に構ってて」

「何が言いたい?」

「アンタが急いでいるなら、ここで俺と闘り合う必要はない。そこまで急いでないなら、少しだけ交流(拘留)させてもらいたいのさ」

「この為だけに、皆を離れさせたと」

「あぁ。そして俺の考え上、アンタは引く」


少し表情に笑みが射す。随分と予想外そうな感情が読み取れるが、選択肢には有ったらしい。


「良いでしょう、…追加は」

「JOKER、青髪、ENFORCERの全情報開示だ。本部には知らせん」


やはり考え始めたな。情報開示となれば、自らに辿り着く可能性も十分にある。仲間を売るのは容易そうな性格だと確信はしたから、可能性としてはそれしか無いか。


「まぁ、それくらいは良いでしょう。所詮駒ですし」

「人徳無いなホント」

「頂上者は、他を愚弄しなければ君臨出来ませんから」

「それは理解出来るんだけどさ」

「コチラからも何か、要求していいですね?」


嫌なんて言えない状態にしたのは自分だが、情けくらい掛けてくれると良いんだけどな。駒とか愚弄とか、やっぱり何か徳持って無さそうな口調だな。


「BREAKERの情報開示、及びREADERの回収手配を」

「…具体的には?」

「旧原子発電制御装置監視塔侵入の手伝いと、言った所でしょうか」


どこぞの馬鹿が核兵器ぶっ放したアレか。今は放射線濃度が既定値以下とか言うおかしな現象の調査がされてるらしい。


「では、八番街でお会いしましょう」


そう勝手に切り上げて、霧の海へ消えて行った。夜だからか、視界が悪くなっている。霧の海では、2時辺りが一番霧が深くなる。


「そうか…、まだ夜だったか」

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