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Slave Of The One-Eyes  作者: 軍団長マッスル
第四章 予測不能のアンノウン
38/113

強情

「ぁ…?」


視界が塞がれている?そうか、瓦礫の下なのかここ。だから動けないし、口も目も思う様に動かせないのか。

爆発魔法を無詠唱で使う。そこらのチーターじゃ無いから凄い弱いけど、瓦礫を吹き飛ばすには十分。…まぁ使った方の腕しか出れないけど。

そんなこんなで、抜け出せたのは30分近く経った後だった。魔法で自爆しまくった影響で体中が焦げ付いている。暫く動けそうも無いので、状況整理でも始めようか。


CODE:NAME JOKER。本名イグジスト・オーディエンス。容姿は小柄で黒髪黒眼。性別は女。身体能力、思考回転、共に危険レベル。雷撃と囮を使う(先の戦闘で確認)。

俺が戦った時を分析すると、ネクロフィリアに近い感性を有している。苦痛目的では無く、性的欲求が強いのか。あくまでも、死体と成ってからの話だが。

しかしどうも引っ掛かる。ENFORCERとの対峙した時には、少なくともそんな発言はしていなかった筈だ。人の不幸を見るのが優先されていた様に見える。挑発だった可能性も捨てきれないが、置いておこう。

そしてジャックと容姿が瓜二つなのも気になるが、あの男が言っていた同一人物説は少なくとも無い。しかし何か、引っ掛かる物が…。


「負傷者です!救急お願いします!」

「分か――、凛君じゃないか!どうしてこんな傷だらけなんだ!」


傷よりも火傷の方が酷いと思います…、なんて、言っちゃいけなそうだから言わないでおこう。パテルの救急部隊だろうな。俺の顔が知れ渡っているのが些か腑に落ちないが。


「エスカ殿から通達があってね。突入許可が降りない危険地帯に、凛君が向かったとの事だったので、上と話を付けたんだ」


防犯カメラまで気が回らなかったのは、幸運なのか不幸なのか。まぁ細かく考える意味も無いか。


「応急処置だけ頼む」

「何言ってるんだ凛君。いくら強くても君は人間だ。そろそろ血が足りないだろ」

「じゃあ輸血も頼む」

「凛君!」


負けたのは別に良いが、武藤からENFORCERを取り返さなければ。ほっといたらどこかへ消えてしまうかも知れない。て言うか消える絶対。まだ質問が残っている内は、本部へ引き渡させない。


「…武藤は」

「少し前に作戦本部に着いたそうだ」

「よし、連れてけ。どうせ救急班はそこだろ?」

「しかし面会は――」

「そんなに言うんだったらテメェらの血で賄うぞ」


言っている事が本気だと伝わったのだろう。命を掛ける仕事だからこそ、死の圧力は無視できない。


「…分かった。面会させてやろう」

「武藤と居る銀髪の女も一緒にだ」

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