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Slave Of The One-Eyes  作者: 軍団長マッスル
第三章 正体不明のNumbers
28/113

L型201859号

「この奥に、教祖様がいらっしゃる」

「はいはい、そりゃどーも」


豪華で不格好の門を潜り、白いカーテンの前に来る。人の気配なんて微塵も感じないが、裏側を捲ってはいけないらしい。


「ようこそ、迷わぬ狼(凛・ライナーズ)。態々ここまで足を運んで下さるとは、何事ですかな」

「…呼んだのは、そちら側だと思いますが?」

「聞かれていた事は判っています。しかし戴けませんな。これは犯罪では無いですか?」

「犯罪だとして、アンタにどれだけの証拠がある?証拠も無しに人を疑うなんて、教祖様のやる事じゃ無いぜ?」


暫くの沈黙が流れる。相変わらずカーテンの中から出て来ないが、本当に居るのだろうか。


「あの白い奴はどこだ?」

「あぁ、ENFORCERの事ですか。彼女なら、今は楽しく()()行きです」

「…どこにあるんだ」

「貴方の様な狼に、知る価値はありません」

「教えろって言ッてんだよ役立たず!!」


護衛が警戒態勢に入った。少なくとも自主的には襲ってこないが、来られるとマズイかもしれない。無駄に強そうな人間も多いしな…。烏合の衆とも言うし、数撃ちゃ当たるとも言うし。


「…時間だ。引け」


無理矢理退室させようとする護衛を振り払う。少なくとも、場所くらいは聞き出さなくては。アイツが居ないと、無事に家まで帰れない。


「どうしても、言わないんだな」

「知った所で、結果は同じです。彼女は、()()()()器の代わりとして用意したのですから」


器…。前に逃げた男の方が言っていた、進化と関係があるのだろうか。いや、あり得ない。進化としての器なら、説明的に全生物になる。詰まる所、必要なのはトリガーだ。入れ物じゃなく、鍵だ。


「彼を、地上スペースへと案内してください」

「ハッ」

「ちょっと待て、そこで何しようってんだ」

「会わせてあげますよ。賭けに勝ったらね」


その瞬間、腕に何か打ち込まれた。最初の方は動けたが、徐々に動きが鈍くなり、意識までもが遠退いていった。


(私達は、物凄く似ている)(お子さんは、重度の)(信用なんて絶対にしない)(所詮、人殺しの戯言よ)(時間が戻れば良いのに)(偽善などに意味は無い)(神に近付くということは)(責任くらい負えないの)(虐待なんてして無い)(嘘を実現できるのが英雄だ)(特別が普通なんだ)


(未来は貴方が思っている程、幸せな世界じゃ無いの)

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