表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
Slave Of The One-Eyes  作者: 軍団長マッスル
第一章 記憶喪失の幼き白銀
10/113

白衣

「〜♬」


今日の目覚めは一段と良いらしい。これから絶好調で起こしに来るだろう。いや来る。だが、俺は違う。俺は朝が尋常じゃなく嫌いだ。朝は睡眠から起きる時間。唯一の休息である睡眠が起こされるとなれば、本当に気が狂いそうだ。


「ほら、起〜きて」

「…んん…」


朝から乗っかんないで下さいます?奥様。最近重い…とか言ったら拗そうだからやめよう。てか本当にそろそろヤるぞ貴様。一般的にそれは誘ってるに入――


「どぐっ…」

「起〜き〜て〜!」


このクソアマ、足がッ、肋骨に、入ってるんだよッ、あ。


「…あれ?」

「痛…、ちょっと待ってホントに死にかけたんだけど…」

「良かったじゃん、二度寝しなくて」

「ふざけんなクソアマ」


乗ってるジャックをどかし、服を着替える。ただ着替えてる最中に話しかけてくるのはやめてください。


「朝飯はパンか何かで良いだろ?」

「うん。焼いといて」

「お前も焼けやボケ」

「え〜、それくらいしてよ〜」

「…昼飯選ばせてやんねぇぞ」

「むむむ…」


そんな下らないやり取りを交わし、適当に目玉焼きを作る。パンには目玉焼き&塩派なのだが、最近バターも美味しいと気付き始めた。


「ふぁう…」

「おう、おはよう」

「今日は部屋の掃除だっけ」

「ああ、ついでにお前らの服も買いに行こう。じゃなきゃ永遠と共有になるからな。」

「お昼ってそう言う事ね」

「ただし、高いのは無しだ。給料日は20日。今日は5日。…言いたい事、分かるよな?」

「はいは~い」

「天廻も分かったか?」

「うん」

「じゃ、飯食ったら出発だ!」

「「…」」


そんな感じで無視されたが、無事にショッピングモールにはたどり着いた。


「さて、俺は家具類見るんだが、お前らも来るか?」

「家具よりも服が良いな」

「分かった。金は渡しとこう」

「やった!」

「天廻。ちゃんとジャックについていくんだぞ?」

「分かった」


二人で行動させるのは、あまりよろしくないが…、まぁ、なんとかなるだろう。


「それにしても口数少ないなぁ…。そんなに怖いかね俺」


多分、俺が怖いよりも元々が人見知りなのかも知れないが。あんな暗い所から急にこんな場所に来たら、体の調節も上手くいかないのもあるな。どうにかして、打ち解けたいんだがな…。


「ん、何だこれ」


一際目が着かない場所に、それは有った。少なくとも普通のセンス持ちなら買わないだろう。だが、何故か惹かれる物が有った。


「…しょうがねぇか。買ってってやろ」


無駄な考え巡らせてる内に、買い物を終わらせようと思ったが、そう簡単には終わらないモノだ。結局持つの俺だしな。…一般人なのに。


―一時間後


「よしよし、買う物は全部買ったな」


一時間も放っておいたんだ。流石に服を決めきっているだろう。…いや流石に。そんなに掛かるモノでも無いだろう。


「しかし、女性ってのは服や化粧なんかに物凄く敏感だからな。もしかしてもしかすると終わってないかもしれん」

「君ぃ、情報統括センター行きのバスを教えてくれんかねぇ」

「良いですよ。ホール北から抜けて3番通路の104ってバス停です」


白衣を着て、嗄れた声に、骨張った老人。いかにも怪しい姿をしている。まぁ不審者なら入口で止められるし、教えるだけ教えても良いだろう。だが、どうも好きになれない。と言うか波長が合わない。


「君ぃ、凛くんだねぇ」

「…だったら、何です?」


「神凪はどうしたんだい?」

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ