表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

9/83

3:集団お見合い・3

お見合いパーティーの話はどこ行った?

という内容です。

「砂糖は確かに高価だが……。砂糖じゃないと出来ないのか⁉︎」


お父様……。そんな必死なお顔で私を睨み付けないでもらいたいのですが。砂糖が高いのは、お菓子作りには致命的ですわよ。うーん。あ、そうだ!


「お父様。蜂蜜は?」


「蜂蜜? 何だそれは」


は⁉︎ この世界、蜜蜂いるじゃない! 蜂蜜を知らないってどういうこと⁉︎ いえ、そういえば、私も蜂蜜を食べるどころか見た事も無いわね。


「もしやお父様、この世界って蜜蜂の巣穴から蜜をもらいませんの?」


「蜜をもらう? 何故? 虫の蜜なんぞ気持ち悪いだろう」


キッパリとしたお父様は、私を恐ろしげに見て来る。え。マジで食べないの?


「お父様、もしや、私のことを気持ち悪い存在だと思ってます? あなたの娘ですが」


「思ってる。我が娘でも気持ち悪いと思ってる」


「ああそうですか。じゃあお父様に美味しい甘いお菓子について、教えるのはやめておきます!」


お父様がドン引きだったので、ムカついた私は、ツーンと顔を逸らしてこの話を無かった事にしようとした。速攻でお父様が私の両手をガシッと握って来た。


「何ですの、お父様」


シラーっとした表情でお父様を見る。


「悪かった。お前は可愛い私の娘だ。だから甘いお菓子について教えてくれ」


私より甘いお菓子か! ブレないな!


「分かりました。蜂蜜と言うのは、蜜蜂の巣穴にある蜜の事で、それは砂糖のように甘いのです。赤子には食べさせると身体に良くないらしいですが、私の前世では、普通に食べられていましたわ。トロッとした蜜が優しい甘さで、私達が現在、日常的に飲んでいるお茶に入れたり、それこそケーキにも使いましたわ。主食のパンに塗って食べても美味しいんですのよ」


「虫の蜜が?」


「蜜蜂の蜜が。蜜蜂は、花の蜜を集めているので」


「ああ、甘い匂いがする花もあるものな」


「その蜜を蜜蜂が集めて作り出したのが蜂蜜です。一度食べると虜になりますの。健康にも良いですが、まぁ甘いので食べ過ぎは良くないと、言われましたけど。蜂蜜入りのカステラとか美味しかったですわね」


「では、蜜を取りに行くか」


「刺されないように気をつけて下さいましね」


「刺されない? 刺すのか?」


「そりゃあ蜜蜂にとってはご飯ですもの。奪おうとすれば攻撃しますわよ」


「それはそうか」


「前世では魔法が無いので知恵を使っていましたが。お父様は確か、素晴らしい魔導師でしたわよね?」


「まぁ」


「眠り魔法はお使いになれますの?」


「当然」


「では、蜂に眠り魔法を使って、眠ったところへ蜂蜜をもらえばよろしいか、と」


そんな私のアイディアにより、直ちに蜜蜂から蜂蜜を貰ってきたお父様は、どう食べるのか聞くので、私がそのまま食べてみた。うん、甘い。恐る恐る食べてみたお父様が、目をカッと開いて、私に詰め寄って来たのは、その1分後のこと。

蜂蜜、ヨーグルトに入れるのが好きです。紅茶に入れて飲むのも好きです。ハニーバタートーストは最高です。


美味しいものは、正義。

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ