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1:お見合いババァを頼まれた・4

転生するまでの話がなかなか終わらない……。次話で終わらせたいと思っています。あまり長い話にしない予定なので……

「つまり、望まない子が出来ないように、結婚してから出来る、と」


『その通り。だが、そのせいで子を欲しがらない者にとっては結婚しない選択肢を作ってしまってね。寿命が300歳だからか、恋愛は楽しんでも結婚はしたくない者ばかり。いくら私が口出ししない、と決めていても、世界の危機には口出してしまうのは、仕方ないでしょう』


んー、まぁ分からなくはないけど。


「でも、人が居るから地球は環境破壊や戦争がある。人が居ない方があなたの世界、幸せかもしれないじゃない?」


私は意地悪い気持ちで創造主とやらに言ってみた。


『それも一理でしょう。でも私はね。人間が居るから世界が動くと思うのですよ。私は私の世界に変化を望んでいるのです。変化を望まないなら、進化は無い。そう思いませんか』


変化を望み、進化を望む、か。成る程。それは人間程必要不可欠な存在は無い。何しろ地球上では、唯一思考する存在だ、と言われているのだから。


「それじゃあ人口減るのは創造主さんとやらは望まないねぇ」


『私は、あなたが居た地球の歴史のように変化を望んで、私の世界を創りました。その過程で、大抵の人は寿命が長ければ……と望んだので、300歳にしたのですが。長過ぎたのか、私の世界の人間達は、停滞を望み、変化も進化もしない。だからこそあなたなのです』


「いや、そっちの言い分は分かったけど、何故に私?」


アメリカ国籍やフランス国籍でも無いし、天皇陛下や首相でも無いんですけど。


『あなたの居た日本は、多神教国家です。一神教の方々は、そもそも私の存在を否定されそうで……』


それは分からないけど、まぁ否定されたら辛い、かもしれないわね。


『そしてあなたの国では、なんでも受け入れて自分達のモノにしてしまう。独自に進化させる。例えばバレンタインのチョコのように。だから日本人にしたかった。そして、あなたの人生は私の望みにピッタリだと思ったのです。思春期の頃から恋愛相談を受け、橋渡しをして来て、死ぬ前までずっと他人の結婚が幸せになるよう、手伝って来た。ベストな人材』


成る程。納得。確かに私は中学の頃から、恋愛相談を受け、橋渡しをして来た。高じて就職先は結婚相談所。うってつけ、と思われても仕方ないかもしれない。


「でも、それじゃ私の旨味がないし、それにめんどくさい」


私を当てにするなら、それ相応に対価が欲しい。タダ働きは嫌だ。対価を支払う気が無ければ、この話は無かった事にしてもらいたい。


いや、仕事は嫌いじゃなかったよ? それなりに楽しかったし、遣り甲斐も有った。色々と見過ぎて来たけどさ。でも、生まれ変わってまでやりたいか? って訊かれたら、いやそこまでやりたいって思える仕事じゃないからさ。それ相応の対価が欲しいじゃない?


労働には給金という対価が有るのよ? あ、でも、どこぞのブラック企業みたいに、本来支払われるべき対価を削りに削って労働と見合っていないのも勘弁して欲しいわね。

毎週水曜日更新のつもりで頑張ります。次話も来週水曜日の予定です。

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