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6:そんなわけでセミナー開催・2

割と早く次が書けました。

「疲れた……」


ハッキリ言う。疲れた。女性との滑らかな会話力を身につけさせるために、ウチの侍女やメイド何人か相手に実践させて、女性側からこういう質問をされたい、とか、女性がこういう事を言ったら「うんうん」 と共感して欲しい、とか。そんなアドバイスをお願いしておいたんだけど。そもそもの話。相手の目を見て話せない、とか、何時代の青少年よ。ってレベルだった。先ずは女性の目を見て話す練習からかよって思ったら、ヨッシ、やるか! と燃えたんだけどね。


燃え尽きたというか。

飴と鞭じゃないけどさ、そんな感じでビシッとやった所為なのか。

凄い疲れたー。今はセミナー(ウチでやってたよ)が終わり、次の開催日を告知して「サヨウナラー」 と棒読みで挨拶を終えたとこ。


っていうか、私はこんなに疲れてんのに、そのグッタリとしてセミナー用に整えたソファーで寝そべっている私を余所に侍女やメイド達はテキパキと片付けていて、おかしいなぁ……見た目年齢は此処に居る誰よりも私が若いはずなのになぁ……ってトオイメになった。


「そういえば」


思い立ち、片付けが終わったら全員集合! と鶴の一声。もちろん私も片付けを手伝って。終わらせてから聞き取りを開始。何の? って、今日のセミナーについて、です。


「皆、今日はありがとう。それで。色んな男性と会話したと思うんだけど。どうだった? 楽しかったー。とか、男性ってこんなに会話が弾まないのかー。とか。思った事を教えてくれる?」


と、私が切り出せば。


「楽しかったけど、流行に疎いんですよね」


とか。


「結婚まではいかなくても恋人くらいは……と思って参加したんですけど。色んな男性がいるのは解っていても、なんていうのか、楽しい話題が無いというか」


とか。


「流行が分からなくても、そういうお菓子が今は流行っているんだね、と一言言ってくれればいいのになって思いましたー」


とか。


出るわ出るわ。不満が。ふむ。


「じゃあ次回のセミナーの時は、それ、ぶっちゃけちゃおうか」


「ぶっちゃける?」


「つまり、思った事を言うってこと。女性もそういうの、きちんと言うのは大事。男性は、言わなくてもこれくらい察してよ! という女性の気持ちには分かりません。前世の私の記憶だと、例えば、結婚して夫に子どもを見ておいて。って言った妻が、買い物行って帰って来たら、子どもが動いて物にぶつかって泣いてた。で、夫は心配して駆け寄りもしないで見てるだけ。妻がなんで心配しないの⁉︎ って怒ったら、見ておいてって言われたから見てたよ。って」


「えっ、嘘ですよね?」


「残念ながら本当です。だからね、見ておいて、じゃなくて、ぶつかったら心配して怪我の具合を見て、とか、そもそもぶつからないように危ないと思ったら抱っこして、とか、妻は具体的に夫に話したらしいの。それから夫は、成る程な……って考えるようになったから、その後は妻が何も言わなくても子どもの面倒を見られたって話を聞きました」


侍女やメイド達がポカンと口を開けた。

分かる。解るよ、その気持ち。

信じられないよね。でも、そこまで具体的に説明しないと出来ない男性って多いのだよ。


「だからね。具体的に言う事で改善出来ると思うんだ。それは結局、男性のためだけど、恋人や夫婦になったら女性のためになるからね。次のセミナーの時には、本音を伝えてやって下さーい」


って私が言うと、皆の顔つきが変わった。男性はそこまで言わないと察せない、と学んだらしい。うむうむ。こういうのも大事よ大事。


そんな事を思いつつ、私は皆に特別手当てという事で少しお小遣いを手渡した。これでお菓子でも洋服でも買って頂戴。

お読み頂きまして、ありがとうございました。

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