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4:お見合い(?)のそれから・1

物凄く久しぶりに更新します。


不定期更新でのんびり頑張っていきます。


よろしくお願いします。

さて。我が家で開催した集団お見合いからおよそ1ヶ月。例の男性陣達の休暇や残業無しの皺寄せをようやく片付けたオトウサマが久しぶりに夕食の時間に帰っていらした。


お母様を目にした途端、ギュウギュウ抱きしめてそのまま寝室に連れ込もうとしている。……まぁ相当疲れているのだろうから止める気はない。お母様には尊い犠牲になってもらおう。


お父様とお母様の夕食を簡単に食べられる物に変更させて私はのんびりと食堂で夕食を摂る。


その傍らで執事が困ったように佇んでいた。


「……どうかした?」


「すみません、お嬢様。お嬢様のお心を煩わせるつもりは無かったのですが」


「いやいや。煩わせるつもり有りまくりだから、態と私に困った顔を見せてるんでしょ。今まであなたが露骨に表情を変えた所なんて10年に1回有るか無いかくらいだからね?」


執事のあからさまな言動に私は首を振る。執事はニヤリとしながら「実は」と切り出した。……最初から素直に話し出せばいいのに。


「この前のお嬢様の手腕といい、旦那様と奥様の間を上手く取り持った事といい、侍女達がお嬢様にお相手を見つけてもらいたい、と言い出しまして」


「うん? 婚活をしたいってこと?」


「コンカツとは?」


「ああ。前世での言葉。結婚したい男女が積極的に活動するから婚活」


「成る程。……左様にございます。婚活をしたい者が出て参りまして」


「あらぁ良いじゃない。良いじゃない。私もこの世界に転生させられた以上、使命は果たさないといけないし」


私は婚活したいと言い出した侍女達の気持ちを大歓迎だと執事に話す。


「お嬢様は一体何の使命を持って生まれていらしたのです?」


「うん? お父様から聞いてない? 私、前世では結婚したい男女を紹介して応援する仕事をしていたの。その仕事をこの世界でも活かして独身者を減らすように……って使命?」


「つまり、結婚する者達を増やす、と?」


「そう。この世界じゃ寿命が長い所為で結婚したい。家庭を持ちたい。って人が少ないじゃない? だからもう少し増やして欲しいって言われたのよねぇ」


「では?」


「侍女さん達の婚活、請負いましょう!」


という私の宣言が聞こえたのか、普段は控えめな侍女さん達含めた使用人さん達から歓喜の声が上がった。おお! そんな風に喜ばれたらこちらとしても腕が鳴るわ。


そうと決まれば、またお父様に頼んで人を集めてもらいましょう。今度はお城に勤めている使用人さん達(男女別無く)を中心に、他の貴族の方達の使用人もお声がけしてもらおうかな。


そうなると寧ろ社交界で有名人なお母様の協力が不可欠だから。……うん、今夜はもう無理だから明日にでも協力を頼むことにしよう。

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