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幼なじみとは話すだけ  作者: 元田 幸介
第一話題
1/9

初めに

ちょびちょび上げていけたらなと思います

 違うと言っても信じてもらえないならば、「そうだよ」と言う他無かった。


 まず初めに言っておくと、俺と君島伊生(きみしまいお)は幼なじみである。

 親同士が仲が良かったことと、家が近かったことが重なって、俺たちは自然と「幼なじみ」となった。昔はよく遊んでいた。

 だが中学に上がるとそれはなくなった。会話は会えばあいさつするくらい。遊ぶことはなくなった。早い話が、互いに思春期をこじらせていた。


 ところが転機はおとずれた。偶然にも俺と伊生は同じ高校に入ることになった。

「三年間、よろしくね」

 合格発表の日、伊生は久しぶりにあいさつ以外で、俺にそう言った。

「ああ、よろしく」

 久しぶりに話す伊生は、今まで「こじらせて」いたのが馬鹿らしく思えるくらい、昔と変わっていなかった。


 それから俺たちは、互いに帰宅部で、登下校の時間が被ることが多くなり、必然的に会話の数も増えた。

 ぶっちゃけ言わせてもらうと、伊生と話すのは楽しかった。長年の付き合いということもあり、俺たちは男女の差など感じさせない、くだらない会話で登下校の間を共に過ごした。

 だがそれはあくまで「暇つぶし」。俺も伊生もそれ以外でつるむことはなかった。というより、その必要はないし、できればしたくなかった。


 ――とまあ、色々前置きさせてもらったが、早い話これから始まるのは、俺と幼なじみとの、甘く(なく)切なく(もない)、どうしようもないほど「どうにもならない」話である。




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