表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
なんで俺が狐になるんだよ!  作者: 魔女っ子アルト姫
序章 <生まれと進化の最中>
4/22

初めての戦い

 そぉらハードウィップ!!

 

 ゴン!!


 うむ仮にも尻尾を叩きつけたとは思えぬ音がしましたな。

 ふわふわもふもふな尻尾が瞬間的に硬化してこんな音を発する、スキルってすげえ。

 実際この尻尾はモフモフすると超気持ち良い、モフモフ最高。

 しかしそんな尻尾もスキルを使用して武器として使用とすると凄い。

 LV1だがそれでも石の地面を少しだが削る威力がある。


 恐らくだがLV1の硬化は石と同じ位の硬さになると言う物なのだろう。

 現状これが俺の最大の武器と言う事になる。

 まあ尻尾を叩き付けるんだから俺も少し痛いんだけどね……。

 ああ俺の尻尾……まあしゃあない、生きていく為だ。

 

 うーん……。狐って言ったらやっぱり尻尾だよな。

 でもそうなると九尾とかって居るのか?って話だよな。

 今の俺って確かフォックス種って奴の幼体なんだよな。


 『レッサーグレイフォックス:グレイ山脈に生息するフォックス種の幼体』


 あっどうも【鑑定】さん。

 そうそうこのフォックス種。此処を詳しくプリーズ。


 『フォックス種:狐型の魔物の一種』


 ……えっそれだけ?っというか魔物って……。

 俺、魔物だったのか……。いやまあ卵から生まれる狐って時点で解ってたけどさ

 普通じゃねえ事は。でもこんな愛らしいのが魔物か……。

 否あるか。世界的に人気なゲームにも愛らしすぎるモンスター居るしな。

 それに九尾だって魔物みたいなもんだしな、妖怪全般。


 さてと、自分の事に付いて色々解った事だし今度は別の事をするとしよう。

 ズバリ、この迷宮ともいわれている洞窟の探検である。

 魔物、ってことは……当然俺を狙ってくる事だって考えられる。

 なら早急に動いてこの辺りの地理を覚えていく必要がある。


 周囲の様子は……典型的な洞窟って感じだな。岩の柱みたいなのがあるし

 天井は……めっさたけえ、学生時代に体育館を見上げた時の何倍だ?

 軽く見積もって……数十メートルかな。

 最早映画の中の洞窟だぜ……。

 取り合えず進んで見る事約30分……。


 一向に景色に変化は無し、まあ洞窟という閉鎖空間だから景色が変わる事は無いだろうが

 寧ろあったら見て見たい。なんか唯歩くのも暇だな……。

 四足歩行も二足歩行と違う部分もあるから面白い部分もあるけど。

 人間の身体の時も遊びでやった経験もあるけど、その時とも違う感じだ。


 っっ!!!な、なんだこの身体を走る電流みたいなの!?

 身体が、強張ると言うか緊張してる!?

 

 目の前をゆっくりと身体ごとジャンプさせるように向かってくる物があった。

 それは青い不透明な身体をしていて顔などのパーツなどは皆無な存在、それは俺もみた事があるような物だった。

 実際にではなくそれはゲームなどを通じてだが……スライム、魔物といえばこいつと言えるほどにメジャーな魔物だ。 

 表情なんかが無いから判断しずらいけど、これは明らかに相手も俺を敵だと認識している……!!

 おいおい初戦闘、って奴ですかい?怖いネェ……で、でもやるしかねえ……!


 

 目の前へと出現したスライムをジッと睨みつけながら少しずつ近づいてくるそれに合わせるように後ずさるように距離を取る、身体ごとジャンプさせて移動しているがスライムはどんな攻撃をしているのか解らない。距離を取るのが得策だと思ったからだ。ゆっくりと近づき続けるスライムは遠ざかっていく狐に気付き一旦動きを止めると、身体を伸縮させるように皺を寄せるとそれを一気に開放させるように伸ばし一気に加速して襲い掛かった。


 「きやがった!!」


 距離を取っていたおかげで急激なジャンプにも対応出来る、尻尾を硬化させ地面を叩きその反動で回避。距離を取り続けるがスライムは唯繰り返すように襲い掛かってくる、酷くワンパターンだ。


 「スライムだけあって知能も低いのか?ならっ……」


 一度止まるとスライムは好機と言わんばかりに飛び掛ってくるが尻尾によるジャンプで更に高く頭上を取ると身体を撓らせ尻尾を鞭のように振るいスライムへとぶつけた。【瞬間硬化】により威力は高まりスライムはそれをまともに受け身体を波打たせながら地面へと叩きつけられる。まだ僅かに震えているスライム、だがそこへ更なる一撃が加えられる。


 「ハードウィップゥゥ!!」


 更なる尻尾の一撃、その一撃の衝撃はスライム全体へと浸透していくと徐々に波は大きくなっていき遂にはスライムの身体は四散し後には僅かなスライムの身体の一部と叩き付けられた際に出来た跡だけが残っていた。狐はスライムの四散に驚きつつも次第に自分が勝利した事に気づくと嬉しそうに声を上げるのであった。


 

 ぃぃぃぃぃぃ……いっやったぁぁあああ!!!!!スライム、撃破だぜ!!

 伊達にこちとら柔道をやってなかったんだよ

 ……関係ないか?にしても、想像以上に便利だな【瞬間硬化】。

 防御とかには使えるとは思ったけど、もしかしてと思ってジャンプに使ったら大成功だぜ。


 『経験値4を獲得しました』


 あっやっぱりそう言うのってあるんだ。にしても4……流石スライム、雑魚の定番……。


 『スキルアップ。瞬間硬化LV1 尾が瞬間硬化LV2 尾にレベルアップしました』


 おおっ!スキルアップした!!これってやっぱり使って相手を倒したからか?

 でもこりゃいいや!暫く主力になりそうな尻尾がレベルアップだもんな!

 そう言えばスライムが何か残してたな、身体の一部かな?

 なんか、ソーダゼリーみたいだ……。

 ―――……いただきます♪


 

 ジュルジュル。


 ……うっまぁぁああああい!!!なんだこれソーダだこれマジソーダだ!

 スライムを倒すとソーダゼリーが手に入るのか!

 よーし、出て来~いスライムぅ(俺の好物)~!!!

評価をするにはログインしてください。
この作品をシェア
Twitter LINEで送る
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ