プロローグ
ある世界の話である。そこでは幾度もなく二大神と呼ばれる神と神の戦争が行われている。理由は様々であれど戦争はひどく頻発するほどに繰り返されている。
他の神への嫉妬、他の神から受けた辱め、他の神の妻への恋、理由は多々あれど戦争は決まって起きていた。
少なからずあったルール、100年ごとに戦争は行われ神々は世界を破壊する寸前まで戦いを繰り広げていた。だがそれを止めた種族があった。人間である。
神々の力の源は人間の信仰心、人が神に捧げる祈りや崇める心こそが神々の力となり存在を繋ぎ止める力となっていた。
神々はそれを承知し、自らを信仰する人間に子孫繁栄するよう呼びかけつつ自らの力で多く子を生せるよう、多く自らの力となるように仕向けてきた。
人間は利用されている事は解ってはいたが戦争に勝利すれば神の力は上がり、自分達に齎される恩恵も大きく強大なものになるので髪を崇め続けていた。
だがある時人は気づいた、神の愚かさを。
人は知っていた、100年周期で起きる神と神が戦う戦争によって齎せれる被害。
戦争は互いの領地への攻撃は禁止され、領地には神の力による守りが広げられている。自らが住む神の領地に被害はないので人は気づけなかった、自分たちに非が無いからと。
世界に、目を向けなかった。
ある時、互いの神の領地に住む魔導士が神にバレぬ様に互いの領地を出た。そこで目の当たりにしたのは荒れ果てた地獄のような世界だった。
大地は裂け、マグマがまるで間欠泉のように溢れだし湖を生み出しながら周囲を燃やし尽くす。
緑は無く、枯れ切った大地に草や木もなく生き物もいない。
海は枯れ果て、そこには酷い生き物の腐臭で満ちていた。
空は赤黒く染まり、深紅の稲妻が空を駆けながら大地へと落ち、そこからまた、マグマを地上へと導いていた。
これは一体なんだ、これが、外の世界なのか。我々の神はなんと愚かなことをしていたのか!?魔導士は崩れ落ちながら信仰し崇拝していた神へ失望した。
魔導士は結託し互いの領地の人々へとそれを見せつけた、人々は激怒し悲しみ失望していった。
人々に信仰心が消え去り神々の力が無くなった時、人間は神々を殺しその力を奪い取り世界へと注いだ。少しでも自分達が信仰した神による罪を癒すようにと。
だが神はその人間達へと激怒し最後の力を振り絞り攻撃を仕掛けた、だが力が無くなった神は力を制御しきれずに攻撃は空間の狭間へと消え神は消えていった。
しかしその攻撃は神々の戦争によって脆くなっていた世界の壁を突き破り、他の世界の地球という惑星に降り注いでしまった。
それは隕石となってTRPGをしていた5人グループが使用していたレンタルスペースがある建物を直撃しその5人の命を奪ってしまったのである。
だがこの世界にも神がいた、それは隕石が他の世界の神の干渉であると気づきなんとか食い止めようとしたが渾身の力だった為か食い止めきれずにやむ終えず隕石事元の世界へと転移させた……が
それは彼らが死亡したのと同時であった為に彼らの魂事、他の世界へと転移させてしまったのである。
既に神々の戦争が終結し3000年以上が経過した世界に5人の魂は舞い降り新しい命を得て芽吹いた。これは、そんな彼らのうちの一人の物語。
イアアアアアアアアアアアアアアアア!!!!
はっ、しまったどこぞの邪心を崇拝するかのような発狂ロールに熱が入ってしまったか。っというかあれ、真っ暗闇?
OK俺、落ち着け。
体は多分問題なし、痒みも無い。アトピーな俺にしては痒みも無いとか完璧。
あれ、ダチと一緒にTRPGをやってて発狂ロール中だったはずなのに何でこんな暗闇!?うぉおおどうなってんだあああああってアイタァ!!?
なんか、ぶつかった……?壁があるみたいだな、取り合えず生きてるっぽいな痛いって事は。でもこの壁的な物って何なんだ?っつうか何で壁があんの?無駄に広いレンタルスペースに居た筈だぜ。
ピシシ……。
あっ音がした!この壁、崩れるぞ。……壊しちゃえ♪
うんいいよね!ちょうど俺の一時的狂気って【破壊衝動】だったしね!!
って訳で行くぞおらぁぁあああ!!!
ピシィィィィン!!
いい感じの音がしたぜ!あとちょっとなんじゃないの!?
おいしょおおおおお!!おおっ光まで見えてきた!あと少しだ!うおおおおおお!!
出たぞ、出たぞぉぉおおお!!!出てやったぞくそったれええええ!!!
ミニガンあったら撃ちまくってるぞぉぉおおお!!!
目の前に 広がってるは デカい脚
俺、心の俳句
………思考停止中……。
はっ……じゃねええええええ!!?!??
何がどうなってんじゃあああああ!!!??
一体何なんなのよあれは!?思わず完全に思考停止したじゃねえかよ!?
なんかもうどっか行ったけど何あれ!?タンクローリー並に太かったぞ!?何あれ化けもん!?
落ち着け……落ち着くんだ、まず落ち着いてゆっくりと確認しよう。
っというか俺は何に入ってたんだ?そこからだ……ナニコレ。
鏡みたいにピカピカしている蒼いと碧の……玉?これに俺が入ってたって訳?
もしかしてこれって、卵な訳……?俺が入ってたって事は……?
アッハッハッハまさかねー、それだった俺は人間じゃないことに……。
だが不安に駆られても身体を見てみると白いと蒼い毛に身体は覆われ尻尾があった。思わず卵?の欠片を見てみるとそこには
なんとも愛らしい狐さんがいましたー♪コンコーン♪
「アイエエエエエエエエエエ!!!!?フォックス、フォックナンデフォックスゥゥゥゥウ!!!!!」
俺は、狐に、なったらしいです。何でだよ!!!!