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東方極限想  作者: みょんみょん打破
古代編
5/67

佐野との極める修行


 午後2時。

 俺は永琳から軍への道を聞き終え、基地を出る。

 そして俺は前の世界より少し発展している街を歩く。

 アイスの屋台らしき物があったり、自動販売機等もある。

 そこから更に歩き、俺は軍に着く。



「ここが佐野のいる軍か……」


 俺は佐野に会うため、軍に入る。

 軍の中の少し先には、受付がありその左右にはエレベーターがある。

 入った瞬間、そこらで歩いていた兵士達が俺を見る。

 しかし何も無いようなので、俺は無視して受付に行き、話しかける。


「すまない、俺は未知 神楽という者だ、永琳の助手をさせてもらっている。すまないが佐野 大介という男を呼んでくれないか?」


 俺は受付に怪しまれないよう先に自己紹介して、佐野を呼んでくれと頼む。


「永琳様の助手様ですか!? わ、分かりました。少々お待ちください」


 すると受付の女性が驚き、俺に待つことを言うと、佐野を無線で呼び出す。


 天上にあるスピーカーからその女性の声が聞こえる。


『第一小隊 佐野隊長、未知 神楽様がお呼びです。一階、受付前までお越しください』


 繰り返します。と受付の女性が無線で佐野を呼ぶ。

 そのあと、五分後に佐野が来て俺に言った。


「いやー待たせたな! 今日来るとは思わなかったぜ」


「いや、こちらこそいきなりすまんな。今日暇が出来たから俺を鍛えて欲しい。頼めるか?」


 俺が急に来たことを謝ると、そんな事ないとでも言うように首を横に振り、鍛えて欲しいと頼むと首を縦に振りながら言う。


「いやいや、全然構わねぇさ! お前と俺の仲じゃねえか! いつでも来い!」


 ……いつそんな仲になったのかは知らないが嫌な気はしないので、そのまま佐野についていく。


 そこから十分歩くと一際大きい扉に着いた。


「ここが俺達の闘ったりする場所だ!」


 そう言い扉を開ける。

 開けた先は大きい広場だった。

 地面は痛くないように土が敷いてあり、広場には見ただけで百人以上の兵士が木刀を持って、兵士同士打ち合っていた。


「どうだ? すげぇだろ?」


 と、少し得意気に笑う佐野。


「ああ、少し驚いた……」


 俺が思った通りの事を言うと、佐野は嬉しいのか俺の肩を叩きながら言う。


「そうだろうそうだろう! まっこれも月読命様と永琳様のおかげだぜ! 永琳様は建物とか色々設計して、月読命様はその物資とかを調達?だっけ?するらしいんだよ。すごいよなぁー」


 と佐野が凄い嬉しそうな表情をしながら、俺に自慢する。

 それにしても興味深い話が聞けた。

 だがそれよりも、時間があまりないので早々に切り上げて打ち合いをしてもらう。


「すまん……打ち合いを始めてもらっていいか?」


 俺がそう言うと、佐野は笑いながら了承してくれる。


「はははっ! すまんすまん! 話が過ぎたな! 俺は剣で良いがお前は何にする?」


 佐野が言ったあと、倉庫の様な扉を兵士が開ける。

するとそこには色んな武器があった。


「刀、剣、双剣、大太刀、ハンマー、トンファー、レガースと籠手。その他色々あるぜ?」


 佐野が言った中でなら、ハンマー以外は使ってみたいな……。

 内心ウキウキする俺、しかしここはまず刀かな?

 俺は刀を持つ、刀と言っても木刀だが。


「お? 木刀か。俺の一番得意な武器は剣なんだよ」


 慣らす様に少し素振りしていると佐野が得意武器を言う。

 俺は極めれるから大抵はいけると思うが……。

 そう言えば俺って得意不得意はあるのか?


「俺は武器を持つのが初めてだからわからないな……。色々試してみるよ」


 そう言った直後、俺はあらゆる武器の熟練度等の限界を無限にした。

 これで使えば使うほど、どんどん極められる様になった筈だ。


「待たせたな。そろそろ始めようか」


 どこまで食いつけるかだな……。

 それよりどれくらい強いんだろうか?

 まあいい、打ち合えば分かることだな。


「始めるぞー? まず、木刀だから当たっても死ぬことはないから安心して打ち込んでくれ。別に遠慮はいらない」

「最初はお前が打ち込め。俺は避けたり剣で流したり防御しておく」


 ……様子見だろうか?まあいい、何処に打ち込もうか……。

 佐野は木の剣を持っているが構えない。

 俺もどう攻めるか考えながら、木刀を剣道で見たように構える。



「いくぞ!」


 気合いの声と共に俺は走り出し木刀を上段に構えた。

 そして当たると思った所で木刀を力の限り、振り下ろす。


 しかし、木が勢いよくぶつかる音が辺りに響く。

 初撃は呆気なく止められてしまった。

 止められると分かってた俺はひとまず距離をとる。


「おいおい、力が強いだけで武器の挙動がバレバレだぞ? それで本気か?」


 と、佐野が呆れながらも言う。

 しかし俺はさっきの一振りで何かが変わったように感じた。


「もう一度いくぞ」


「いつでも来い!」


 今度も当てる為に歩きだし、徐々に速く、走り出す。

 そして“間合い”に入った所で体の無駄な力を抜き、木刀を振り下ろす。

 これは凄い……!どういう原理かは知らないが“どう動けば良いのか、刀の扱い方の知識が身に付いてる”!

これが極める能力の本当の力ってやつか!?


 俺は能力に驚きながらも振り下ろす。

 

 またもや木同士が激しくぶつかる音が俺の耳に入る。

 だがそれでも佐野には届かない。

 そのあとも連続で打ってみたりするが佐野には全く当てられない。

 その度少しづつ成長していることが俺には分かる。

 木刀を上段から体重をかけ振り下ろす。



 が、しかし佐野には止められてしまった。


 俺は玉の様な汗を腕で拭き取り、荒れた呼吸を整える。


「お前……どんどん巧くなってるじゃねぇか……ふぅ……なんなんだよお前、すげぇよ。最後の一撃は効いたぜ? 手が軽く痺れちまった」


 佐野も同様に汗をかき、呼吸を整える。

 刀術と共に身体能力も上がってる様だ。

 どちらも無限に巧くなるようにしてるから刀術はどんどん向上していくし、身体能力も凄く上がっている。


「はっ、はは……そうだろ? まだまだだ……」


 俺がまた打ち込もうと動きだした瞬間。


「休憩しようぜ? 結構長い間打ち込んでたし。腕が動かせなくなるぞ? 筋肉痛でさ。それに焦ったら焦るだけ太刀筋が鈍る」


 休憩を提案された。

 佐野の言う通りだ、まだ時間はある、ゆっくり鍛え上げていこう。


「そうだな、佐野の言う通りだ、焦りすぎた。すまん」


「いや、いいさ。気にしてねぇよ」


 俺と佐野は隅のベンチに座りタオルで汗を拭いてジュースを飲む。


「かーっ!! 運動したあとのコガコーラは最高だぜ!!」


 それには激しく同意する、俺はコーラが大好きだ。

 どれくらい好きかと言うと、水よりコーラ、お茶よりコーラ、飲み物はコーラしか殆ど飲まない程だ。

 その事を佐野に伝えると佐野は言った。


「分かってるじゃねぇか! よし! もうこれで俺達は親友だ!」


「なんでだ?」


「なんで? それは俺達が剣を交えて、お互いコーラを飲み、好きな物を共感する、理由はそれだけで良いだろ?」


 ……男らしい奴だ、こういう純粋な奴は珍しい。

 親友か……悪くないな……。

 俺は初めて出来た親友に笑みを隠しきれない。


「親友か……、いい響きだな。佐野……。いや! 大介! これからよろしくな? 親友?」


「ああ! 神楽! これからお互い頑張ろうぜ!」


 俺と大介は少し話してまた打ち合いをする約束をし、別れた。

 軍から出て、基地に入る。

 そこから食堂で晩飯を食べ、大浴場に行き、永琳に一応挨拶をして部屋に入る。

 寝室のベッドに潜る。

 大介の親友という言葉を頭の中で反芻させて、無意識に笑みが出る。

 明日は何があるんだろうか、とワクワクしながらも俺は寝た。

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