表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
3/23

□■第ニ話:絶望−−。そして、走る。■□



更新遅くなりました。

リュクール消滅後、彼は・・・。



 どれくらい経っただろうか・・・。俺は、呆然とその場に座り込んでいた。彼女――リューシャの妹の背中が見えなくなってからも、ずっと。何も考えられなくて、気づいたときには夕刻だった。空が紅く染まりあがる。

「リューシャ・・・」

ふいに漏れた言葉には、大切な人の名が入っていた。

リューシャ――俺の、本当に本当に、大切な人だった。

 幼少時代からの知り合いで、親同士の仲が良かった。でも・・・リューシャに妹がいるなんて知らなかった。

長い距離を経た、お互い遠い場所に住んでいたが、何かあると、その長い長い道のりを旅して地を訪れる。これを俺たちは繰り返していた。今回だって・・・。仕事・・・俺はアムタワ国の城警備を担っている。だから、余計俺は彼女に逢いに行けない。彼女が俺を訪れることの方が多いくらいだ。今回俺がリューシャを訪れたのは、本当に久しぶりで、胸を躍らせていた。なのに、こんなことになるなんて・・・。未だ信じることが出来ない。本当に、消滅えたのか・・・? 取り戻せないのか・・・? “ろくでもない”って・・・? あの妹は、何を考えている・・・? それ以前に、リューシャに妹がいるなんて知らなかった・・・。

 俺はばっと立ち上がり、ズボンに付いた土を払って、リューシャの妹が向かった方角へ走り出した。


 辺りが真っ暗で、何も見えなくなるまで、俺は走った。ぴたりと足を止め、その場に四つん這いになるようにして倒れこんだ。肩で息して、苦しかった。それもそうだ。ずっとここまで走ってきたのだから。何キロ走っただろうか。それくらい全速力で走ったのに、リューシャの妹は見つからなかった。何故か、彼女は何かを隠している気がした。そして、どことなく不安が、俺の胸を締め付けた。あの哀しい瞳が、そう物語っていたようだったのだ・・・。



まだまだ始まったばかりですが。

小説<ミール・ストーン>と同じく

<おわりのないうた>も宜しくお願いします。

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ