表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
22/24

第22話 何者を呼び出せ

love you guys

「何やと?保護やと?」

キリカの父親は使用人が持ってきた情報を聞いて激怒し、手に持っていたスマホを叩き壊しそうになった。

「はい……あちらは証拠を押さえているようで、私たちではお嬢様を取り戻せません。」

「無能者め!この件は父上に相談して決めさせる。弁護士チームを探せ!」

「あんな年寄りにまで言う気か!あの老人の性格、知らんのか?」キリカの母親は怒って足を踏み鳴らし、夫を罵った。

「あの老人には言わんでくれ。この娘は一生俺たちに見つけられへんぞ!」

「好きにしろ!とにかくあの娘を取り戻せればそれでええ。俺はあいつを豪門に嫁がせるのを楽しみにしてるんや。それから、もう一人産む準備をしろ。今度はできれば男の子がええ。グループがお前の手に渡れば、金持ちになれるんや。」

「わかった。あの老いぼれに伝えてくる。」

寒川グループ本社。

「会長、若様がお会いしたいと。」

キリカの祖父は六十代の男性で、賢明で節度のあるビジネスマンのように見えた。その目を細めて怪しい様子をする両親とは違っていた。

「通せ。」

「どうぞお入りください。」秘書がキリカの父親を招き入れ、自分は部屋を出て行った。

「父上、お話があります。」

「言え。」

「反抗的な娘が家を出て行き、何の手がかりもつかめません。」

「私立探偵は?」

「何の情報もありません。あの娘は庶民どもとつるんで、一時保護を受けているようです。」

「なぜ逃げたんだ?」キリカの祖父の声には震えと怒りが込められていた。

「あの卑劣な娘が何をしに出て行ったか。バンドなんて下品なことに手を出し、まともな勉強もせず、オーケストラにも参加せず、挙げ句の果てに不良どもと付き合っております。私は監禁して外に出さないようにしたのに、あの娘は連れ出されて逃げてしまいました!」

……

キリカの祖父は手に持っていたタバコを消し、顔をそむけた。

「で、どうするつもりだ?」

「愚見ですが、警察に届け出て、あいつらを誘拐罪で訴えましょう。娘が戻ってきたら、きっちり叱りつけます。」

「警察に通報する?裁判所に行くのか?」

「はい。」

「もうやめろ!」

キリカの祖父はタバコを床に投げ捨て、自分の息子をじっと見つめた。

「この役立たずが!娘を目の前から逃がして、今になって俺に助けを求めるとは。まだ恥ずかしくないのか。警察を頼る?裁判を起こす?事を大きくして、お前が責任を取れるのか?」

「しかし、これは我々にとって大問題です!どうか彼女を見つけて連れ戻してください!」

「大問題?言っておくが、お前たちはもう顔を潰したんだ!」

「父上、あれはあなたの孫娘です。外をふらつかせておくおつもりですか?」

「お前たちがこれまで散々やってきただろう、今さら情を売るか!もし警察に通報して寒川家の内情を外部に漏らしたら、ただでは済まさんぞ。私立探偵を使うのは構わん。ただし見つからなければ、あの娘は戸籍から消す。そんな反逆の子は必要ない。」

「除名だけはお許しください!父上、あれは良いところへ嫁がせるための大事な駒です。グループの人脈を広げられます。」

「誰のために家族の面子を潰すわけにはいかん。これが最後通告だ。もし見つけられず、連れ戻せなければ、公に除名して公示しろ。皆に不孝者だと知らせる。家族の面子を守ることが何より大事だ。」

「……かしこまりました、父上。」

「あのクソジジイが警察への通報を許すわけないって言っただろう!あの爺さんは何より面子を重んじるんだから!」

「絶対命令を下された以上、これ以上大きな動きはできん。相続権が先や。まずは誰かを俺のそばに配置して監視させろ。」

「ほんまに腹立つわ!確実に手に入るはずの金と名声が、こんな形で消えてしまうなんて!」

同じ頃、MOCA。

「えっ?ヒデミちゃん!今日もアコのそばにおってくれるん?」

「彼女、気分悪いさかい、一緒におったるわ。ついでにベースも持ってきたし、みんなで合わせてみよか。」

場にいた全員が口を大きく開けた。まさか本当にこのベーシストの実力を聞けるとは思わなかった。

アコは横に座って、何も言わなかった。

――その前に。

「アコちゃん、泣かんといて。うちら、あんたの出自なんて気にせえへんから。」カガミはなだめようとしたが、あまり効果はなかったようだ。

アコは聞かず、ますます激しく泣き出した。

「誰があんたの家柄であんたを笑うねん。うちは家出しても誰も笑わへんで。」

「そ、そうですよ。お、お願いです、アコさん、泣かないでください。みんな本当に何も問題に思っていませんから。」セイナもどうすればいいかわからず、キャンディーを差し出したが、アコは受け取らなかった。

「そんなこと言うても無駄や。彼女は自分の過去をちょっと怖がっとるだけで、何を隠すべきかはわかっとる。」ヒデミは壁に寄りかかって、とてもリラックスした様子で言った。

「じゃあ、どうすれば……」セイナはアコをとても心配していた。

「簡単や。アコ、泣かんとって、キーボード直して。あんたらももう口出しせんで、演奏の準備しよ。」

四人はうなずき、それぞれ機材を組み立て始めた。練習するのは昨日ハナルが書いた新曲だった。

「まずはうちから始めさせてな。みんなもやる気出るやろ。ベースのソロを聴くと、いつも元気が出るから。」

「昨日ハナルさんが書いた歌詞とメロディー、本当に素晴らしいですね。いつか私もこんな曲を全部弾けるようになりたいです……」セイナの顔には羨望の色が満ちていた。

「大丈夫やて~絶対うまくいくよ。今回はみんながあんたを応援しとるから、もう悪い空気にはならへんで。」カガミがセイナを抱きしめた。

「しっかり練習しや。うちみたいにチャンスを逃して、練習せんのやめてな。」キリカが顔を上げた。

「わ、私が書いたの、へ、下手くそで……もっと頑、張るから、みんなも頑張ろうね。」

そして、そこに座っていたアコはゆっくりと顔を上げて、ヒデミと目を合わせた後、またうつむいた。

ヒデミはバンドメンバーたちの仲の良さを見て、口元を緩めた。

「よし、一曲ソロ聴かせたるわ。昨日のあの曲や。」

彼女はその楽譜をとっくに見ていた。アコの伝言を伝えるためにずっとグループ内にいたが出てこなかったのだ。

ヒデミは自分のベースを取り出した。今日は丁寧に拭いてあり、とてもきれいだった。長い間弾いていなかったが、チューニングはそれほど狂っていなかった。

そして、ヒデミは弦を弾いた。

その落ち着いて力強い低音は、聞く者を一瞬で惹きつけた。ベースの音が地震のように轟き、力強さの中にも優雅さと軽快さを失わない。完璧なピッキングで、すべての弦とすべての拍がしっかりと噛み合っている。

雨が降るように激しく、何ヶ月もベースを弾いていないとは思えない。まるで初めてユキに出会った時の衝撃だった。

キリカは信じられないように目を細めた。本当に強い!どうやらカガミの目は間違っていなかった。

ハナルは息を呑んだ。カガミの言う通りだと彼女は思った。

セイナは強い劣等感を覚えた。こんなに強い人が自分を支えてくれるなんて、ありえない!自分にはそんな資格がない!

カガミはもう目を輝かせていて、すぐにでも彼女をバンドに誘いたかった。

アコも顔を上げて、ヒデミが腰をくねらせながらベースを弾くのを見ていた。アコは笑みを浮かべ、さっきまでの憂鬱はどこへやら、彼女を誇りに思っているようだった。

「まだぼんやりしとるん?早よついてこい!」ヒデミが間奏で呼びかけると、数人はすぐにそれぞれの楽器を手に取り、アコもキーボードに手を置いた。

四種類の楽器の音が重なり合い、それに続いてハナルの歌声が響いた。

「どこか 苦しいの空虚」

「焼き付け ぶち壊せ」

「ただ抗うだけでいい」

「燃え続け 解き放て」

「もう一度自分を誇り」


「だが」


「心が 儚い痛み」

「目覚め 生きるなんて」

「結局は諦められない」

「自分成れ そういくぜ」

「もはや虚偽縛られない」


「この所で」

「全部 注ぎ込め——」


(From Dandy:

The exam is coming up soon and I'm a bit nervous. If anyone has any little things going on in their life, feel free to share them in the comments - I'll read them all.)

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

↑ページトップへ