第2話 Burn your youth!!
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「ほ、ほんまに?ほんまにオレとバンドやるんか?ハナルちゃん?」
「は、はい、そ、そうです……でも……もしあたしがうまくできへんかったら、その時は諦めさせてください……」と言いながら、ハナルは頭を下げた。
これはすべて昨日から始まった。昨夜、ハナルは家族と「カガミとバンドを組むかどうか」について長い話し合いをした。
「お父ちゃんは、お前がほんまに歌上手いと思う。でも、もし成果が出へんかったら、その道はやめとき。無理はせんでええ。」ハナルの父、園部アカシが言った。
「わ、わかってるよ、パパ……で、でも、あたしほんまにどうやってべん、勉強したらええか……わからへんねん……い、いつも集中してるつもりなんやけど、一、一晩中ちょっとしか勉強できへんねん……」ハナルはそう言いながら、とても落ち込んでいる様子だった。
四人の長い会話や頑固な態度については、ここでは書かない。
「とにかく、やってみい。」これが両親と弟がハナルに最後に残した言葉だった。だからハナルは今日、カガミにそのことを伝えた。
「ハナルちゃんがそう言うなら、オレが見つけた場所を見せたるわ!さあ、行こか!」
カガミはハナルの腕を掴んで、雑踏する廊下を走り抜けた。
ハナルは反応する間もなく、ただ見つめていた。周りを流れる、制服を着た人々を。
ハナルは今まで一度も思ったことがなかった。勉強以外にも、あの何の取り柄もない自分に、一時的に息をつくことができる場所があるなんて。
二人は雑踏する廊下を駆け抜け、何も塗られていない非常階段を駆け下り、いわゆる大学進学のプレッシャーの外で、まだ青春の活力を発散している人々がいるグラウンドを駆け抜けた。
それはハナルが初めて感じたことだった……学校は、ただ勉強に苦しめられる場所ではないのだ。もう教室に閉じ込められたくない。自分の輝かしい“青春”を思う存分に振りまく時が来たのだ。
そんなふうに引っ張られながら、カガミはハナルを円筒形の教室棟へと連れて行った。そこはクラブのメンバーが活動する場所だったが、以前「大学に行く」「勉強しなきゃ」というプレッシャーに苦しめられていたハナルは、一度も足を踏み入れたことがなかった。
教室棟の最上階にある、長い間開かれていなかったような教室の中で。
「ほら、ここやで。」カガミの顔に誇りに満ちた笑顔が溢れていた。
ハナルは呆然とした。引きずられて走り続けるうちに思考を解放していたのに、目の前の乱雑な古い教室に再び驚かされた。
「あ、あの……す、すみません、カガミさん、し、失礼します……」ハナルはロボットのように振り返った。
「行かんで!」カガミはハナルを引き止めた。「この教室、オレが平田先生にめっちゃ頼み込んで借りたんやで。ちょっと待っててな。すぐ片付けるから!」
ハナルは断るのも悪いと思い、結局一緒に掃除を手伝うことにした。
教室の中には、長い間誰も入っていなかったようだ。壁の隅には机や椅子がたくさん積まれ、ほこりがあちこちに散らばっていた。床には本が何冊か散乱しており、使えるかどうかわからないマイクやスピーカー、そして弦が四本も切れた古いベースが窓の隣に置かれていた。
カガミは全力で掃除をした。普段はだらしないカガミが、ほこりまみれの床や窓をピカピカに拭き上げた。なぜなら、隅で機材を拭いているハナルがいつ自分を見捨てるか心配だったからだ。
「こ、このマイクとスピーカー、ま、まだ使えそうやね……」ハナルはそう言いながら、スピーカーに電源を入れ、マイクを接続し、何度か「フー、フー」と音を出してみた。
教室を掃除するのに一時間だったか二時間だったか、覚えていない。
最後に、カガミは「フォルティシモ・アリーナ」と書かれた、まるで新しいような看板をドアの外に掛けた。
「よし!これがこれからのオレたちのバンド練習場所や!どうや?ハナルちゃん!」
「まあ……わ、悪くないね。」
汗が二人の頬を伝ってこぼれ落ち、見つめ合った瞬間、二人は突然笑い出した。
「じゃあ、指切りな。もう後戻りできへんからな。」
「も、もちろんです!」
その後、まるでマジックのように、カガミはどこからともなくギターケースを取り出した。中には見た目がかっこいいエレキギターが入っていたが、もう新品ではなかった。
「ギ、ギター……?カガミさんは元々ギタリストやったんですか?」
「そうなんよ。前は軽音部でリードギターやってたんやけど、あの人らが堅苦しすぎて、全然ロックやなかったから辞めたんや。もっと本格的にやることにしたんや——どや?かっこええやろ?かっこええって言うてみ!」
「か、かっこいい……」
「さあ、もうええわ。そろそろアンサンブルやるか?」
この一連の流れに、ハナルは少し頭がパンクしそうだったが、気分はとても良かった。シンプルな曲を選んだ——「Verge」という曲だ。とてもクラシックな曲で、ギターとボーカルだけでも十分に演奏ができる。
ただのシンプルなストロークとコードだけど、ハナルの歌声と共に流れ出るのは二人の“Youth”だった。
これはカガミの思いを裏付けるものだった。ハナルは話すときはどもるが、歌う時はまったくどもらない——むしろ彼女が見たどの人よりも流暢だった。
「旅立つ時」
「一人、世界の中に」
「どこからだ」
「悲しみなのだ」
「消し去らせないの」
「空虚」
「寂しいの日常」
「あの、暗いの未来を」
「人生の縁でつかみたいの」
「でも、でも、でも」
「何も知らぬまま——」
「つまらないの」
「苦痛を作るの」
「全然捨てられないの」
「彷徨い果てずよ」
「また『頑張れ』 ほら」
「明日、何も変わらずよ」
そうして一曲歌い終えた。二人の連携は、想像していたような最初のうまくいかなさとは逆に、むしろ特別に息が合っていた。
「めっちゃすごいやん!ハナルちゃん!」カガミはそう言いながら、乱れたオレンジ色の髪に汗が光っていた。カガミはこんなに気持ちよくロックを演奏したのは久しぶりだった。特に新しいメンバーと一緒に。
ハナルはとても気持ちが良かった。こんなことが大好きだと知った。まるで初めて気づいたかのように、ハナルは大学入試の悩みから抜け出し、ここで自分だけの“青春”を思う存分に過ごすことができるのだ。
その時、ドアをノックする音がした。
「はい?」
「こんにちは。私たちは生徒会管理部です。ドアを開けてください。」
カガミが歩いて行ってドアを開けた。生徒会服を着た数人の先輩が入口の看板を指さし、他の数人は教室の中を覗き込んでいた。
「私たちが調査したところ、この教室に関する使用権の登録記録は何もありませんでした。誰があなたたちにここで活動することを許可したのですか?」前に立つその背の高い男子生徒が言った。
「体育の平田先生が許可したんや。生徒会に登録してへんかっただけかもしれへんやろ。」カガミは腰に手を当て、堂々としていた。
「私たち生徒会の規定によると、登録していない団体は教室を返還し、活動を禁止します。一日以内に退去し、申請書を提出してください。」
「なんでやねん!オレたちがここをこんなにきれいに掃除したのに、なんで出て行かんとあかんねん!それにこの教室、誰も使ってへんやん!」
「それは規定です。」
「規定なんて知らんわ!絶対や!絶対に引っ越さん!」
「それでは、規定に従って処分を行います。」そう言って、その男子生徒は何かを書き始めようとした。
カガミがペンを奪おうとしたが、結果は明らかに敗北だった。
「規則により——」その男子生徒はカガミの学生証を見て、「一年一組、岩橋鏡さん、一千字の反省文を提出すること。それを台帳に記入します。」
「あんたら、無理やりや!」
そんなふうに口論が始まった。ハナルは一人で隅に縮こまり、何を言っていいかわからなかった。言おうとしても、ハナルは口が不器用だし、言わなければ、カガミが一人で不利な立場に立たされるのが嫌だった。
その時だった。
「何を騒いでるんだ?何があった?」
聞こえてきたのは、とても……厳しい声だった。
「浦和会長!」生徒会のメンバーたちは素早く振り返って一礼した。
「何がこんなに騒がしいの?」生徒会長の浦和——女の子がそこに立っていた。一歩踏み出すたびに、何か威圧感がある。先生みたいだ。
「ここの旧教室が無断で使用されています。先生の許可があると言っていますが、証拠はありません。」
浦和は中のカガミを見た。カガミはとても緊張していたが、それでも口では平田が許可したと言い張った。
「正直に言いなさい。」
その一言だけで、カガミとハナルは鳥肌が立った。まるで校長が二人の前にいるかのようだった。
カガミの口元が震えた。一瞬の沈黙。その間、ハナルの胸の中では何かがぐちゃぐちゃに絡まっていた。
「平田先生の許可なんて、最初からなかったんや……」
さっきまで一緒に掃除をしていた時、カガミは一度もその話をしなかった。それに、もし本当に許可を得ていたなら、登録記録がないはずがない。ハナルは気づいてしまった。でも、それを口に出せるはずもなかった。
カガミはうつむいた。そして、顔を上げた。
「オレは……正直に言うと、実はここが誰も使ってへんのを見て、自分らでやりたくなったんや……でもほんまにバンド組みたいんや!」
「やっぱり……そうやったんや……」
ハナルの胸がぎゅっと締め付けられた。責めたいわけじゃなかった。でも、カガミが平気なふりをして、さっきまで「平田先生に借りた」と言っていたことを思うと、胸の奥がちくりと痛んだ。それでも、カガミの声は震えていなかった。むしろ、最後の「ほんまにバンド組みたいんや」という言葉には、芯のようなものがあった。
ハナルは何も言えなかった。ただ、ぎゅっと手を握りしめた。
「今、何人いるんや?」
「……オレたち二人だけや……」
「そんな状態で、よく恥ずかしくないの?」浦和はそう言いながら中に入り、周りを見回した。「掃除は悪くないね。かなりきれいになってる。」
彼女は地面に落ちていたあの古びたベースを拾い上げて、見てみた。
「これじゃバンドを組むには足りないよ、後輩たち。もし初めてで、組んで数日しか経ってないならまだしも。そうだろう?」
ハナルが静かに言った。
「は、はい……は、初めてバ、バンドを組むんで、し、しかも……き、今日が正式に結成した日です……」
「それならまだわかる。今みたいに、その場のノリでバンドを組む人たちは多い。長続きしないものだよ。」
「そんなことあらへん!バンド組むって、口だけちゃうもん!」カガミが言った。
「どうやって私に信じろというの?私の後輩たちはあなたたちにずいぶん迷惑をかけられているよ。」
「オレは……一ヶ月以内に全部準備したる!楽器も!メンバーも!そしてオレたちの曲も!あんたらに、オレたちがただの思いつきやないってことを証明したる!」
浦和はそれを聞いて、笑い出した。
「いいね、やる気はあるみたいだ。」
浦和は窓辺に寄りかかり、話し始めた。
「私も昔はあなたたちと同じだった。若くて、志が高くて、何か大きなことをしたいと思ってた。バンドも組んだことがあるよ。でも、いつも上手くいかなくて、すぐに解散してしまった。それ以来、私も歌わなくなって、今みたいな怖い人間になってしまった。あなたたちもそんなふうになりたくないだろう?」
二人は首を振った。
「正直言うと、これは本当に難しいことだよ。夢を最初から最後まで叶えられる人なんて、ほとんどいない。私にはできなかった。もしあなたたちにそれができるなら、私に見せてみなさい。」
話し終わると、浦和はドアに向かって歩き出し、目を丸くして聞いていた数人の部下を呼び寄せた。
「あなたたちに一ヶ月の猶予をあげる。言ったことを全部やりなさい。できなければ、さっきのように処分する。」
そして彼らは去っていった。
その場に呆然と立ち尽くす二人の女の子だけが残された。
「聞こえたか……ハナルちゃん?」
「は、はい……」
カガミの瞳がキラキラと動いていて、まるでネズミをどう捕まえようか考えている猫のようだった。
「絶対にあいつらに見せつけたる!さあ、やろう!」
「うん!」
ハナルは思った。カガミは嘘をついた。でも、その嘘の根っこには、本気の気持ちがあった。それを思うと、不思議と怖くはなかった。
「Youthを無駄にしないで」
「思い切ってやりなさい」
「やりたいことをして、自分の夢を叶えなさい」
やってみよう。
Fortissimo Arena。
(From Dandy
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