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頭の中の胡桃を取り出してバターを作ります。まずは材料です。狂気1g。暇な時間10㎏。  作者: 絢郷水沙


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最後のホームルーム

 えー、てことでみなさん卒業式お疲れ様でした。何というかね、あっという間の三年間でした。先生ね、このクラスの担任を受け持つことができて本当に嬉しかったと思います。

 明日から君たちに会えないなんて……なんだか実感湧かないな。

 ここで一人一人に先生からコメントを言っていこうかなって思ってたんだけど、時間もかかるし、みんなさっさと帰りたいだろうから、またの機会にするよ。――って、そのまたの機会はもうないんだけどな。


 \\ドッ//


 それはさておき。

 特別に佐賀崎には礼を言いたい。佐賀崎、お前はクラス委員長として良くやってくれたよ。お前のおかげでクラスをまとめられたと思う。まあ、しょっちゅう宿題を忘れるのが玉に瑕だったけどな。


 \\はははははは//


 あ、そうそう、宿題で思い出したんだけど、先生、一つやりたかったことがあるんだ。


 てことで最後に、みんなには『宿題』を出そうと思う。おいおい、えーって顔すんなよ。特に白鳥、なんだその軽蔑するような目は。ああ、分かったぞ、今から先生が臭いセリフを言いそうだなって思ってるんだろ。


 まあ、確かにその通りだ。ちょっと恥ずかしいけど、しっかりと聞いてくれ。

 先生からの最後の宿題は「幸せになりなさい」だ。


 いいか、これから先の人生で君たちはたくさんの困難に立ち向かうことになるだろう。


 泣きたくなる日もあるだろう。挫けたくなる日もあるだろう。だけどな、そういう時にこそ、多少無理してでも、胸を張ってしっかりと前を向くんだ。


 時には諦めてもいい。立ち止まってもいい。そういう時もあるさ。だがな、そういう時にこそ前をしっかりと見るんだ。そうすれば、進むべき方向がわかるから。あとはゆっくりでもいい。しっかりとその方向へと進んでいけば、きっといつか幸せにたどり着けるだろうから。


 …………。


 ああ、やっぱりこういうのは照れくさいな。ははは、はは……。


 …………。


 ……まあ、でも、これが先生の本心なんだ。


 おいおい長嶋、泣くんじゃないよ。って、室井も泣いてんのか。てか、みんな泣いてんじゃねえーか。

 ……ちくしょう、先生も泣きたくなってきたが、恥ずかしいから絶対に泣かないぞ! う、うぅ……。

 よし、お終い! お終いだ! ホームルームを終わりにしよう。佐賀崎、号令をかけてくれ。



 佐賀崎「起立! 礼! ありがとうございました!」

 一同「ありがとうございました!!」



 こちらこそありがとうございました。

 グズっ……。うぅ……。ああ、ちくしょう、泣かないって決めてたのに泣いちまったじゃねえーか!

 でも本当に、今までありがとうな。


 最後にもう一度だけ言わせてくれ。


 絶対に幸せになれよ。


 それが、先生が君たちに望む何よりも大切なことだからな。


 てことで、最初の難関は生きてこの教室から出ることだ。いまから10数える。その間に、対策を考えろ。数え終わったら先生はこの機関銃で君たちを一斉に射殺する。

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