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アンデッドヒーロー  作者: 白鴉
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野盗討伐②(ライダー視点)

「な、なんだてめぇら!ど、どうやって…。」

「普通に正面から来たっすよ!さて、鍛冶屋ガルシアスに運ばれるはずだったミスリル返してもらうっす。」


 手前にいた相変わらずガラの悪い奴が当たり前の反応してくるけど、さっさとミスリル返してもらうっすかね。


「よう、客人。悪いがここにはもうミスリルはねぇぞ。」

「あんたがここのリーダーっすか?それじゃあどうしたのか吐いてもらうっすかね。」

「おう、ベリルってんだ。吐かせるっつってもお前ら勝てると思ってんのか?」

「え、余裕っすけど?寧ろ殺さないようにする方が難しいから、さっさと教えてくれると有り難いんすけど。」

「はっ、ここに来るまでの奴らとは一味違うぞ。やっちまえ!」


 ベリルが声を掛けると一人が長剣を振り下ろしてきたっす。それに続くかのように他の奴らも詰め寄ってきたっすね。


 さてと、ナリアちゃんも黙って見てくれるみたいだし、少しカインがやられたストレスを発散しますか!


 右人差し指のの指輪と左人差し指の指輪をそれぞれ剣と盾に変えてっと。とりあえず振り下ろしてきた剣を盾で払いのける。


「ちっ、こいつ重騎士か!」


 そうそう、この世界の者は特性があるようなんすけど、それぞれによって異なるっす。自己強化って言って、ある程度経験を積んだ者たちは魔力によって自身を強化できるらしいんすけど、それが肉体強化特化、防御強化特化、魔力強化特化などに分けられるっす。ちなみにこれがゴールド冒険者になる最低条件でもあるんすけど。


 で、こいつが言った重騎士は防御強化特化の自己強化で、まぁゲームとかで言えば身を挺して仲間を守るタンクって所っすかね?盾を出した時点でそう思うのは無理はないっす。防御に関する装備も強化できるし。


「そう思うっすか!?」


 そう言って俺は剣を弾かれた相手に剣を振り下ろす。一瞬で真っ二つになる敵。


 別に現実世界で人を殺したいなんて思ったことはないけど、異世界ってのは簡単に人の命を奪おうとする奴らが多くて、話し合いなんて無意味だってことを今までの経験で知ったっす。だから俺たちは、命を狙ってくる奴らが向かってきたら容赦しないことに決めてるっす。


「な、重騎士じゃねえのか!?重騎士がいとも簡単にあんな大剣片手で振り回してる方がおかしい!」


 まぁ、大抵重騎士って言ったらあまり攻撃力が無くて防御に特化してるのがセオリーっすから、こいつらが驚くのも無理はないっすかね。まぁ、そんなことはどうでもいい。とりあえず…、とりあえず俺の怒りを発散できればそれでいいっす…。


「おぉ…、まぁこんな奴らなら問題ないよね。ライダーさーん、やりすぎ禁物ー!」


 ナリアちゃんの声に気づいたら残るはボスだけになってたっす。やべぇやべぇ、怒りに身を任せて我を失っていたっす。


「くっ…!てめぇなにもんだ!?」

「あぁ、今更っすけど…。ライダー・マッソー。漆黒の冒険者っす。」

「漆黒の冒険者だと…。いや、そんなんどうだっていい!お前にじ、慈悲ってもんはねぇのかよ?」

「は?慈悲?」


 ブチっと何かが切れるような音がして、ライダーは武器を指輪に戻してベリルに殴り掛かった。


「武器をしまっただと…!なめてんのか、てめぇ!俺はゴールドすら殺せる!…なっ!?」


 素手で向かってくるライダーにベリルは手に持っていた斧を振り下ろすが、一瞬で間合いを詰められとてつもない威力のボディーブローを食らった。ベリルは体をくの字に折り曲げたまらず口から血を吐き出す。膝を付き悶絶するベリルに指を鳴らしながらライダーが近付く。


「慈悲?何言ってんだてめぇ…。てめぇらが奪ったり犯したり殺したりした相手に慈悲はあったのかよ!?なぁ!?」


 ライダーはそう叫ぶと四つ這いになっていたベリルの顔面を殴りひっくり返し、その上に跨った。


「なぁ!?聞いてんだから返事しろや!」


 何度も激しく力の限り殴るライダー。殴った衝撃で地面はその度に凹み、ベリルは全く動かなくなっていた。ナリアが水晶でプカプカと近付き、ライダーの頭を杖で軽く叩く。


「ライダーさーん、終わってるよー。というか、そいつ死んでるよー。」


 ナリアちゃんの声でようやく我に返った俺は目の前に転がっているベリルが死んでいることを確認したっす。いやぁ、こんな無抵抗の女子供にすら容赦しないクソ野郎が慈悲とかほざかれると、やっぱりキレちまうっすね。賊には容赦しない。俺たちは転移を繰り返す中で学んだっす。


「ナリアちゃん、ごめん!やりすぎたっす!」

「あぁ、大丈夫。脳みその破片残ってるし…。」


 手を合わせて謝る俺を気にも留めず、ナリアちゃんはそう言うとベリルの死体の前で杖をかざし何かを念じ始めたっす。


「…リマインドメモリー。」


 ベリルが黒い霧のようなものに包まれていくっす。これはナリアちゃんの魔法の一つ、リマインドメモリー。脳が残存していればそこからその者の記憶を抽出できる魔法っす。脳さえ残っていれば死人に口なしの状態にはできないってことっすね。どこぞの名探偵も真っ青っすね!


「なるほどね…。…ライダーさん…。」

「うん?何かわかったっすか?」

「…鍛冶屋ガルシアスが危ない。」


 俺は自分の耳を疑ったっす。ナリアちゃんがこんな時に変な嘘を言う訳がないっす。


 俺とナリアちゃんはそこから飛び出すかのように鍛冶屋ガルシアスへと急いで向かったっす。


 無事でいてくれっす!ガルシアスの皆…。

お読み頂き感謝致します!

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