5話
テストが終わった!けど小説書くのムズすぎて時間足りない!!
描きたい位置に行くまでが長すぎる!苦痛!設定いちよう見直してるけど変なところあったら教えてください!!かなり雑に練った話なので……
「……っつぅ……」
崩落した地面の破片を退かしつつ身体を起こす。身体の状態を手の平を開閉しながら確かめ何処にも傷がないことを確認した俺は再び立ち上がった。あの揺れはいったいなんだったのだろうか?魔領付近で地震が起こったなんていう報告は、来る際に調べた情報ではなかったと思うのだが。
「……まぁ天井じゃあなくて地面が崩落したのがせめてもの救いか」
地下に下がるようにできていたあの洞窟の天井が崩落したのでは、運が悪ければ意識を失い下手をしたら死んでいただろう。
「いや……それにしてもあれはなんだったんだ」
地面が崩れる直前、洞窟に浮かび上がっていた、文字。書かれていた内容もそうだが何よりもあんな古い言語が使われていることも気になる。魔領に文明を築いた人間が昔はいたということだろうか?
それにあのタイミングもそうだ。まるで俺が読んだからあの揺れが発生しかのようだった。
「ふぅ……」
大きく息を吸い吐き出す。乱れている思考を整える。
文字に対する疑問は残るが、今は状況の整理を優先するべきだろう。周囲は真っ暗だった。恐らく地下空洞かなにかだ。
光源の魔法は、落下の際に魔力が途切れて消えてしまったが、結界魔法に関しては直前に強度をあげるため魔力を多く込めていたからか、まだ持続していた。
周囲の魔力濃度がこのあたりも高いのかどうかは分からないが、念を入れて貼っておくべきだろう。
天井を見上げる。闇が広がるだけで微かな光さえも感じ取れはしなかった。落ちる直前の洞窟の文字は若干光っているようにも見えたため、その光が届くかどうかでどれくらいの距離を落ちたのか測ろうと思ったが文字も消えている可能性があるので正確な距離は測れないだろうと考えを改める。
仕方がないので、落ちた距離を測るため光源の魔法を唱えた。
淡い光球が数回点滅してすぐに眩く輝き出した。
光球を操り限界距離である10mまで、天井に移動させる。天井は暗いままで、どうやらかなり深くまで落ちてしまったようだ。
魔力消費は激しいが仕方がない。そう自分に言い聞かせ、青の魔法である飛行魔法の詠唱を唱えようとした俺は、直後背後から与えられた激しい衝撃に吹き飛ばされた。
「カハッ!」
不意打ち、しかも背中からの攻撃だっため肺の空気が押し出され一瞬呼吸が止まる。
(くそ、油断した)
頭に後悔の念が走る。生き物の気配が今までいっこうになかったため、意識を魔力濃度とゴラドの花に裂きすぎていた。
大きく胸を叩き強引に呼吸を再開させる。今まで貼り続けていた結界が割れていることからどうやら魔力による攻撃を受けたらしい。
結界がなかったら致命傷だっただろう。しかし、魔法や魔力に対する耐性の高い俺にこのレベルの魔力攻撃をしてくる魔物など人間領にはいない。
となると襲ってきた相手の検討はすぐに着いた。
「魔領の魔物っ……」
当初洞窟を探索する際にもっとも懸念していた事項の1つであった。魔領に向かう形で伸びいた洞窟であるため、魔領の魔物にでくわすであろう可能性は考慮していた。そのため、探索に際してある程度の準備はしておいた。
実際には洞窟内では魔物どころか通常の生物の気配さえなかったため、杞憂に終わったと思っていたが……。
「こんな急なアクシデントで使うことになるとはな!」
結界が割れる程の強さからそう何度も連発できるものでは無いと考え、ひとまずの時間稼ぎとしてポーチから手の平サイズの丸い玉を取り出し、攻撃が飛んできた方向に投げつける。
玉は20m先程の地面に落ちると破裂し辺りに煙を撒き散らした。
通常の煙玉に感覚麻痺と、幻惑の魔法を付与した特別性の足留め魔道具だ。これでこちらにはすぐ向かって来れないだろう。今の俺の魔力量を考えると、どんな魔物か分からない中悪戯に魔力を消費するべきではない。また、相手の姿をこちらはまだ捉えられていない。ここは魔物を相手にするにしろ相手の位置をまず見つけるのが1番だろう。
俺は天井に置いてあった光球に魔力を注ぎ10個に分裂させると辺り一面に分散させた。
青の探知魔法は優秀ではあるが魔力消費が大きい。またこの地下空洞の広さでは5mという探知範囲では遠距離攻撃を持っている相手に対して対応が難しい。
そのため、多少の距離であれど視界の確保を優先しての判断だ。
広がった光球によって照らされた周辺で身を隠すのに手頃な岩に身体を隠す、と同時に俺は詠唱を始めた。
『隠者を暴け、我が脅威の姿を灯せ』
緑の探敵魔法。探知魔法と違い自身の周囲の情報が分かるといったものではなく、自分自身に、1度攻撃を仕掛けた生物の位置を特定するといった酷く限定的な魔法だ。
探知魔法や光源魔法と違い魔力を注ぐことで効果時間や範囲を調整できる訳では無く一々唱える必要性が、あるがその分効果範囲は500mと広い。
発動した魔法が、エコーのように周囲に広がり始めた。全範囲を探敵するに5秒。その間に次の攻撃に備えようと鞄の中にある魔道具を取り出そうと動かした左腕が次の瞬間ジュッという音と共に吹き飛ばされた。辺りに血が飛び散る。身を隠していた岩にも左腕があった場所にソフトボールサイズの穴が空いていた。
(馬鹿な!はやすぎる!)
俺の腕が飛ばされるほど高威力の魔力攻撃、その連射速度の異常さに驚愕する。魔力を攻撃に転ずる魔物は少ない。自身の身体能力だけで人間など軽く蹂躙できるからだ。
だからこそ、俺の結界を割り、腕を吹き飛ばす程の威力の魔力攻撃など余程魔力を貯めるのに時間をかけなければ打てないはずなのだ。
「ァァァァァア゛ア゛ア゛ア゛ア゛ッッ!!」
貫くように走り抜ける痛みに歯を食いしばり、漏れ出た声を押し殺す。どうして場所がバレたのだろうか?魔道具の煙玉はその煙の中にいなくても、煙自体が偽物の像を作り出す。幾ら魔物とはいえ生物だ。最初の一撃で10m近く吹き飛ばされ、その後すぐに身を隠した俺を煙玉の効果の中狙い撃ちなどできるものだろうか?
(熱い痛い熱い痛い熱い痛い熱い痛い熱い痛い熱い痛い熱い痛い熱い痛い!!)
考えを巡らせる中、遅れてさらに激しい痛みがやってきた。血を抑えようと右手で左腕があった場所を抑えるが、傷口は焼け焦げ血は殆ど出ていないようだった。
(これは……魔法か!?)
通常の魔力攻撃では決して出来ない傷口の状態に最悪の可能性が頭の中で浮かび上がる。
通常自然の中に存在する魔物は魔力は使えど魔法は使えない。魔法を発動するだけの知恵がないからだ。
魔法を発動させるには、それを発動させるに足る想像力と魔力を声にのせその事象を起こすための詠唱をしなくてはならない。
この工程を十全にこなすには当然ながら文化、文明が必要となってくる。
魔法を扱うレベルの高次元の文明、文化を築く魔物の存在など魔族以外にいない。
魔族、伝承によれば魔領の奥深くに生息し、何故か分からないが魔王復活に伴い魔王の手足として人間領を侵略に訪れる。魔王と魔族の関係性に関しては伝承においても不明とされているが、確かなのは人間に対して深い憎しみを持っているということ、そして高レベルの魔法文化を持っていること。
(あの洞窟も昔の魔王復活の際に魔族が築いた拠点か何かだとすれば、納得がいく。浮かび上がる文字もあの揺れも、地面が急に崩落したのも侵入者ようの罠ってことか!)
あの魔力濃度そのものが、罠の1つなのだろう。普通の人間ではあの魔力濃度の中では魔力過重ですぐに死んでしまうだろうし、対抗策をもつ魔法使いや《贈り物》持ちに関しては何もなかった所に気を取らせ急な落とし穴で処刑ようの罠がある所に嵌めるのだろう。
もう5秒経っているのに探敵の魔法に何か引っかかった様子はない。煙玉の魔道具が通用しなかったことから考えても恐らく侵入者殺害用の魔法式が付与された魔道具か何かと考えていいはずだ。
であれば、あの異常な連射速度に説明がつく。多分何かしらの方法で作り上げた、ここの高濃度の魔力を潤沢に使用すればあのレベルの攻撃の連射にも納得が行く。
(はやくなにか対策をしないければ!)
ポーチの中にある痛み止めを噛み砕き飲み込む。それと同時に緑の結界魔法を詠唱した。
落ちてきた所からかなり飛ばされているため、罠の位置が正確に把握できるまでは飛行魔法は使えない。
罠の魔法の威力から考えても、あの魔法から逃れるには相当な距離を取らなければならないだろう。となれば方法は限られる。
( 結界を貼り直しつつ罠の位置まで強引に詰め寄り破壊する)
こうして脳内で状況打破のための作戦を組み立てそれを実行すべく動き出そうと岩から飛び出し攻撃の飛んできた方向に走り出そうとして、
「は?」
俺はこちらに指を向けながら向かってきている全身が漆黒で染め上げれらた歩く人骨を発見したのだった。
頑張りたい