██の日記
██年█月█日
世の中ゴミだわ。少しはみ出したくらいで、存在を否定される。
でもあの人は、私を認めてくれた。私に居場所をくれた。私にはあの人がいればよかった。ゴミの中でも良いかなって思えた。
██年█月█日
あの人がいなくなってから、また元通り。世の中はゴミだし、もうどうでもいい。いらない。
壊す為のオモチャはいくらでも作れた。相変わらず私の言うことを聞くモルモットもいるし。
██年█月█日
作った生物をバラ撒いた事でお叱りを受けたのだけど、その時私は既に人ではなかったのに、何故か旦那は私を庇った。馬鹿よね、そんな事しなくても私死なないのに。
██年█月█日
NOAの存在を明かした。そしたら大人気で引っ張りだこ。NOAが欲しい人間共は私達に媚びへつらうようになったわ。本当に滑稽。
██年█月█日
どうせだからこの状況を利用して、目障りな上の連中も、この島の偉ぶってる連中よりも私達が上でしょ、って乗っ取ってやった。でも私がトップに立つのは面倒だから、それは旦那に任せた。私は本部から離れて、ノアと2人で暮らそうと思った。本部にいると旦那がうるさいのよね。
██年█月█日
旦那が死んだ。私と同じにする事も出来たのだけど、本人に断られた。普通の人間として終わりたいらしい。だからそのまま、見送った。
██年█月█日
次のトップには、旦那が作った奴が就いた。NOAを見様見真似で作ったようで、専門でもない癖にそんな事するからあちこち拙い出来。
██年█月█日
ノアから聞いた。旦那がいなくなった事で、嫌NOA派が調子こいてきた。NOAを処分しろだとか何とか唱えてるらしい。ああ、またこれか。自分達が理解できない物を否定する。また同じだ。やっぱり、世の中ゴミだわ。
そんな事はさせない。私の大事なNOA達。ちょっとNOAの力を分けてやった位でいい気になって。アンタ達は、大人しくNOAに縋るしかないのよ。