表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
そぼろ丼  作者: 千桑千牧
彼女を救えなかったその世界
3/7

██の日記

██年█月█日

世の中ゴミだわ。少しはみ出したくらいで、存在を否定される。

でもあの人は、私を認めてくれた。私に居場所をくれた。私にはあの人がいればよかった。ゴミの中でも良いかなって思えた。


██年█月█日

あの人がいなくなってから、また元通り。世の中はゴミだし、もうどうでもいい。いらない。

壊す為のオモチャはいくらでも作れた。相変わらず私の言うことを聞くモルモットもいるし。


██年█月█日

作った生物をバラ撒いた事でお叱りを受けたのだけど、その時私は既に人ではなかったのに、何故か旦那は私を庇った。馬鹿よね、そんな事しなくても私死なないのに。


██年█月█日

NOAの存在を明かした。そしたら大人気で引っ張りだこ。NOAが欲しい人間共は私達に媚びへつらうようになったわ。本当に滑稽。


██年█月█日

どうせだからこの状況を利用して、目障りな上の連中も、この島の偉ぶってる連中よりも私達が上でしょ、って乗っ取ってやった。でも私がトップに立つのは面倒だから、それは旦那に任せた。私は本部から離れて、ノアと2人で暮らそうと思った。本部にいると旦那がうるさいのよね。


██年█月█日

旦那が死んだ。私と同じにする事も出来たのだけど、本人に断られた。普通の人間として終わりたいらしい。だからそのまま、見送った。


██年█月█日

次のトップには、旦那が作った奴が就いた。NOAを見様見真似で作ったようで、専門でもない癖にそんな事するからあちこち拙い出来。


██年█月█日

ノアから聞いた。旦那がいなくなった事で、嫌NOA派が調子こいてきた。NOAを処分しろだとか何とか唱えてるらしい。ああ、またこれか。自分達が理解できない物を否定する。また同じだ。やっぱり、世の中ゴミだわ。

そんな事はさせない。私の大事なNOA達。ちょっとNOAの力を分けてやった位でいい気になって。アンタ達は、大人しくNOAに縋るしかないのよ。

評価をするにはログインしてください。
この作品をシェア
Twitter LINEで送る
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ