表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
64/255

婚約者と聖女4

悪夢は、毎晩、何回も見るようになった。

彼女に揺り起こされる時も出てきた。

心配そうに私を覗き込んでいる彼女を見て、すぐさま抱き締める。。

()()()()()()()

大丈夫。()()()()()()()()

卒業式は、もう明後日に迫っている。

乙女ゲームなら、卒業の記念パーティーで婚約者に婚約破棄を言い渡す日。

乙女ゲームなら、混乱させたとスマラタ(ヒロイン)に処罰を言い渡す日。

もう関係ないはずだ、私には。

私は、()()()()()()()()()()()()()()()()()()

()()()全てうまくいく。

()()()()いない。

だが、沸き上がる不安は消えない。

彼女の温もりだけが私を繋ぎ止めている。


ラーシナカ伯爵が言っていた従僕の神官を調べてみた。

右手に切られた跡がある。

神官兵というものもあるが・・・、それらしき職にいた経歴もない。

それに動きが妙だ。

目立たないが、私とマリークライスが関わっている時に必ず姿がある。ポンデ教司がいなくても。

マリークライス付きではないのは、調べがついている。

ポンデ教司に頼まれた?にしては、遠目で見ている傍観者だ。

もし、同一人物なら、歳をとっていないのは何故だ?

何が目的なのか?

また一つ謎が出来てしまった。

執務室を出るとマリークライスがいた。

軟禁が解けたとは聞いていない。

無理矢理、脱け出してきたのだろう。

「レオン様、お慕いしております。だから、どうか・・・。」

私か彼女が聖人・聖女の認定をされてしまうと、マリークライスに妃の座は完全に回ってこない。

あの氷を消した者は、マリークライスより上位になるからだ。

焦りが頂点に達したのだろう。

だからって、今さら何を?

こいつが過去から今に至るまで彼女にしたことは、許していない。

消してしまいたい存在、いずれ消してしまう存在。

()()()()分かったと言いながら、彼女に牙を向けた。

()()()()()()()()スマラタ(ヒロイン)を毒殺した。

()()()()()には、スマラタ(ヒロイン)の力が必要だったのに。

マリークライスの目に怯えが映る。

幾つもの大罪を犯したお前を決して許しはしない。

今までで一番惨めな末路にしてやろう。

真っ青になり震えだしたマリークライスの姿に溜飲をさげ、私は彼女の元に急いだ。

何度も悪夢で目覚め、何度も求めてしまった。

動けなくなるくらい。

もうそろそろ起きているかな?

無性に彼女の声が聞きたい。

まだ、ベッドの上で微睡んでいる彼女の姿があった。


緑の大地の上、横たわる彼女。

赤く染まっていく大地。

彼女の胸には・・・。


なんだ?今のは。

あり得ない、そうならないようにしてきた。

必死で呼吸を整える。

大丈夫、大丈夫、大丈夫。

彼女は生きて(ここに)いる。

「シャル。」

普通の声が出たことにホッとする。

瞼が震え、ゆっくりと青い瞳が姿を現す。

「・・・。」

焦点を結び私をはっきり認識したら、布団の中に潜ってしまった。

ねえ、誘っている?

残念なことにまだ公務(しごと)があるのだよ。

「シャル、起きて。お昼になるよ。」

「お昼になったのは、ヒロト様のせいです。」

布団の中から、拗ねた声がする。

うん、私のせいと言われると私のせいだけど、可愛い過ぎる彼女も悪いと思うよ。

無意識に煽ってくれるから、止められなくなる。

だから、二人のせいだね。そういうことにしておこう。

ウェディングケーキをどうする?

初めての共同作業でケーキに入刀して、参列者に振る舞うのだったよね?

聳え立つ何段ものケーキも切り分ける大きなケーキもどちらでも作れるよ。

けど・・・。

異世界の何処かの国の何年後かに家族で食べるケーキもいいね。

そこまでケーキが腐らずにあるってことが凄いし。

えっ?ホールを一人で食べたい?

別にいいよ。ちゃんと食べさせてあげるから。

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

↑ページトップへ