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婚約者と神話

悪役令嬢(?)復活です。

そうこうしている間に神殿の者たちがやってきた。

大雪が降って来られなくなったら良かったのに。

切にそう思う。

神殿の者たちは王宮に隣接する離宮に滞在する。

一番豪華な馬車から降りてきたのは、マリークライス、元ラーシナカ公爵令嬢だ。

他の神殿の者たちが白一色の服なのに袖裾に金の細い帯と金糸の刺繍、スカートの裾に金糸の刺繍が入ったドレスを着ている。

位がある者とそうでない者を見分けるためなのだろう。

私は可愛い彼女を隣に立たせ、彼らを迎えた。

マリークライスは、私の前に立つとニコリと笑みを浮かべた。

隣の彼女がビクリと震えたので、彼女の腰に置いた手に力を入れる。

大丈夫だよ、マリークライスに何もさせないよ。

「お久しぶりです。レオンクラウド様。」

「ご息災なりよりです。良き嫁ぎ先が見つかるとよろしいですね。」

私は口元だけ笑みを浮かべた。

彼女を見せつけるように引き寄せる。

彼女以外の妃はいらない。

遠回しにお前を妃にするつもりは無いと言ったのが分かったのか、マリークライスは一瞬剣呑な光を瞳に宿したがすぐにそれを消し去った。

「はい、私の夫となられる方はとても素晴らしい方ですわ。」

私はその言葉に悪い予感しかしない。

マリークライスが目の前から去ると、一人の男性が前に来た。

袖裾に金の細い帯が二本ある。神官でも位がある者なのだろう。

小太りのいかにも小者感溢れる男だ。

「レオンクラウド殿下であられられますか?教司のポンデと申します。」

教司というと下から三番目の位だったはず。

神官は、一般から教父→教司→教祭→司父→司教→司祭→祭司だったかな?

あまり力はないはずだ。

「レオンクラウド・ヒロド・ファス・コードストブールです。こちらは・・・。」

彼女を紹介しようとしたら、遮るように話し出した。

「聖女マリークライス様の夫君をこの国の者から選ばれるとは。なんと名誉なことなのでしょう。」

わざとだね。わざと彼女を紹介させないね。

「そうですか。くれぐれも()()()()()()()ようにしていただきたいです。」

ええ、公衆の面前で選んで断られるなどのないように。恥をかくのは似非聖女(マリークライス)ですから。

「聖女様に選ばれて袖にするような者など。」

にやけた顔が本当に聖職者か?と思う。

()()()()()()()()相手を選ばれましたら、お互い不幸ですから。それに相手にも決める権利があります。」

ごり押しで捩じ込んできても無理だぞと伝えておく。

私は不愉快な顔から視線を外し、可愛い彼女を見た。

「愛する者と一緒にいられるのが一番の幸せですから。」

ね、シャル。

どうしたの?と私を見上げる彼女の額に唇を落とす。

たちまち真っ赤になる彼女が可愛い。

「では、足りない物がありましたらお申し付けください。私は今日は愛する婚約者と王宮におりますので。」

足りない物があったら準備はするけど、私は彼女と()()()しているから呼び出しには応じないと言っておく。

ポンデは悔しそうに顔を歪ませながらも彼女の髪を見て表情を変えた。

「青銀の髪・・・。」

まあ、聖職者なら知っているだろう。似非聖女(マリークライス)ならともかく。

ポンデに礼をして彼女と王宮に戻る。

離宮の説明を任されていたが、侍女たちで十分だろう。

彼女を無視した者たちに礼を尽くす必要もない。

彼女は、いいの?と聞いてくるがいいんだよ。

先に礼を欠いたのは向こうだから。

にしても困ったことだ。

今回の訪問が似非聖女(マリークライス)の婿選びとは。

マリークライスのくだらない虚栄心を満足されられる相手は限られてくる。

自惚れではなく次期国王に最も近い私を指名してくるだろう。

まったく面倒なことになりそうだ。


この世界は、名を呼んではいけない神が作ったと言われている。

愚かなる者たちが支配する世界を白き炎で一瞬で焼き付くし、この世界を作り直したと言われている。

その後、深き眠りについていると。

シャシャラル(ねむれる)神の名を呼んで起こしてはならない。

シャシャラル(ねむれる)神が目覚める時この世界が終わる。

シャシャラル(ねむれる)神は地上に二人の子供神を残した。

全てを凍らす息子神、全てを燃やす娘神。

神殿は、人の子に紛れて生まれてくる子供神を保護し守るために存在する。

いや、実際は隔離し世界を見せず監禁するための豪華な檻だ。

子供神にこの世界はキレイだと思わせるための。

シャシャラル(ねむれる)神を目覚めさせないために。

だが、私と彼女の幸せを邪魔しないのならどうでもいいことだ。

邪魔をするなら、戦うだけだよ。

彼女と冬の食べ物の話をしていた。

「シャル、あんまんの餡はどんなの?」

「小豆と言いまして、小豆色の小さな豆です。」

小豆が分からないから、小豆色がどんな色が分からないな。

豆なんだね?兎に角、小さな豆なんだね?

「ぜんざいは、作ったことがあるのですが、餡は・・・。」

ぜんざいって?ぜんざい自体が分からないよ。

小豆という豆から、作れるのだね?

まずは、色々な豆を集めてみよう。


知らない人への説明って難しい。

私は、くどくなるほうなので簡潔を心掛けて分からないと言われています(T_T)

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