管理者の部屋で
「外に出るのは初めてだよね?はぐれないように注意してね」
「はい」
今度は管理者さんのところへ向かうらしい。
機関の外に出るのは初めてだけどどんなところなんだろう。
「さぁ、ここからが外だよー」
「うわぁ」
なんだろう、ここは。
何もないのに、たくさんいる?
「ここが外、どこでもないしどこでもある。何もしてない人はみんなここにいて、たまに目覚めて噂を聞いたり情報交換してまた沈んでいく。そんな場所だよ」
「そうなんですね。。。」
「ここで発生したら基本的にずっとここにいるんだけど、何かしたくなったりしたら、世界の管理者になってみたり、その時に枠が空いてるなら私たちにみたいに公務員になったりするんだよ」
「なるほど。。。」
そうなのか、研修の時に食べ物の事を話してたのは、ここで聞いたりしてたのか。
「じゃ、ちょっといま来た方向をみてみて」
「はい。。。うわぁ、、、大きい。。。」
すごい、、、なにも見えないけど、とても大きい場所があるのは分かる。
ここが機関なのかな。
「でしょー。それが私たちがお仕事してる機関だよ。場所を覚えておいてね。迷ったときに戻ってこれなくなるからね」
「は、はいっ」
戻ってこれないのは困る。
しっかり覚えておこう。
「じゃ、注文主さんの場所は、、、と、こっちか。じゃ、行くよー」
「はいっ」
はぐれない様にしないと。。。
「えぇと、ここだねー」
着いたみたい。
機関よりは小さいけど、私の部屋より全然大きい場所みたい。
「やっぱり、そこそこ長い世界だと場所も大きくなるよねー。では、、、お邪魔しまーす、出納課でーす。注文書の事で確認したくて来ましたー」
あ、入っちゃった。
私も入っていいのかな。
うわぁ、広い。何かいろいろある。
私の部屋にはベットと目覚ましさんしかないのに。
「んー、なにー。もうとどけてくれたのー?」
「いえいえ、お届けの前にちょっと確認したいことがありまして」
「そうなのー?」
先輩と話してるのが注文した管理者さんかな。
なんかすごく眠そうなんだけど、大丈夫なのかな?
あ、あれはなんだろう。知らないものだ。
「ついこの間も注文されてたと思うので、必要な条件を詳しく確認したいと思いまして」
「あーそうなんだー」
「では、世界の状態について詳しく、、、あ、ちょっと待っててください。。。少しお話してるから自由にしてて、ここからは出ないようにね」
「は、はーい」
自由にしていいらしい。
じゃあさっき見つけたあれを見にいこうかな。なにか気になる。
なんだろうこれ?
知ってる中にはこんなものないし、ここだけの物なのかなー?
さわっても怒られないかな。。。ちょっとだけ。。。
「では次に、害虫の状況について、ってあれは、、、それに触っちゃダメっ!!!」
え???