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冒険家としての一歩
来た道を上っていく
途中、サメは満腹のようで襲ってはこなかった
俺は地上に向かって、水中を駆け上がっていく
視界には淡い太陽の光が見えた
そして、今まで会った人たちのことを思い出していた
放送で、地上に思いをはせる女性
彼女は地上に憧れていたが、結局その世界を見ることはかなわなかった
教授……
地下世界に憧れ、魚クンまで開発するほどの人物
生きてるうちに一度、地下世界を見せてあげたかった
2人とも、自分たちに代わって、冒険家として、いろいろな世界を見てきてほしい
そう後押しされている気がした
泳いでる途中でとうとうスクリューの動きが止まった
バッテリー切れである
俺は精一杯、地上に向かって泳ぎだした
終わり
ポシティブ