表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
悪魔の左腕  作者: 770
96/149

雷鳴の贈り物

(^^)/

山を下りる途中。

カイの腰には、ヴォルトから渡された捻じれたナイフが揺れていた。


羽「ヒヒ、いいもん手に入れたじゃねぇか。風を切る感じ、俺も気に入ったぜ」

左腕「……疾風剣の系統ですね。かつて勇者たちが用いたシリーズ武具の一つ。なるほど、ヴォルトが渡す理由もわかります」

カイ「へぇ、シリーズもんだったのか。俺のダガーだってまぁまぁいいもんなんだぜ? ほら、刃渡りだって長いし」

右腕「そんなナマクラと一緒にするな。切れ味も格も違う」

カイ「うるせぇな……」


口の悪い三部位の声が重なり、カイは頭を抱える。


カイ「ったく……俺の武器にまでケチつけやがって。まぁ、確かに一振りで空気が震えるのはすげぇけどよ」


すっかり日も暮れ、遠くの空に雷が鳴り響いていた。


―――


集落に戻ると、焚き火の明かりに照らされてエリシアたちが出迎えた。


エリシア「おかえり! どうだった?」

カイ「いや、情報はなかったな」

そう言いながら腰のナイフを見せる。

カイ「でもこれ、ヴォルトからもらった。風属性の武器らしい」


エリシア「……え、それってただの武器じゃなくて特別なものなんでしょ? すごいじゃない!」

リーディ「ヴォルトからもらうなんて……やっぱりカイって不思議だなぁ」


そこへ、腕を組んだDCが呆れ顔で口を挟む。


DC「ナイフぅ? そんなもんで浮かれてどうすんのよ。どうせ行ったなら腕の一本でももぎ取ってきなさいよ」

カイ「戦いに行ったんじゃねぇって言ってんだろ!」

DC「ふん、どうだか。まぁ、あんたのしけた剣よりは役に立つんじゃないの?」


エリシアが苦笑いしながら手を打った。


エリシア「まぁまぁ。情報がなかったのは残念だけど、武器をもらえただけでも十分よ。……それに、これからどうするか決めないと」


焚き火を囲んで話し合う四人。

東のヴォルトは敵ではなさそうだが、情報が得られない以上、次の手を考える必要があった。


リーディ「やっぱり……もう一度南に戻るのがいいんじゃない?」

カイ「そうだな。土の悪魔の件も片付いたし、イグニスのところで情報を整理するのも悪くない」

DC「まったく、行ったり来たりで忙しいわね。……でもまぁ、南なら酒と飯はうまかったし、悪くないわ」


エリシアは静かに頷き、焚き火を見つめる。


エリシア「じゃあ決まりね。明日からまた南へ戻りましょう」


カイ「よし、出発だな!」


こうして再び歩みをそろえた四人。

その腰に揺れる一本のナイフは、まだ誰も知らぬ未来の戦いを予感させていた。

(^^)/

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

↑ページトップへ