偽りの顕現
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稲光が山岳を裂き、白光が大地を支配していた。
その中心で、レオニスは《天顕現》の姿となり、光の剣を振るうたびに雷鳴すらかき消す。
ジンは歯を食いしばり、必死に闇の斬撃を放つ。
ジン「ぐっ……この剣、力が桁違いだ……!」
ヴォルトも双槍を交差させ、稲妻の障壁を展開するが、一歩ごとに押し下げられていく。
ヴォルト「人間風情が……これほどまでとは……!」
その時、山道を駆け上がってきた影があった。
カイ、リーディ、DC、エリシア、そしてシュリーデ。
カイはその光剣を見た瞬間、目を見開いた。
カイ「あの剣は——!」
リーディも声を震わせる。
リーディ「あの形、あの魔力……間違いない……!」
ふと、記憶が蘇る。
——修行の日々、剣聖アルガスの横顔。
アルガス「俺も風属性だ。今でこそ剣聖なんて呼ばれてるが、昔は苦労したもんだ」
アルガス「俺と組手してここまで持ったのは……リーディ、お前が初めてだ」
今、レオニスが手にしているのは、師匠アルガスの剣だった。
カイとリーディは互いにうなずき、声を揃えた。
カイ・リーディ「——疑似顕現!!」
カイの両腕から黒い紋様が走り、背中の羽までが漆黒に染まる。
リーディは髪が逆立ち、筋肉が肥大化し、狼男のフォルムへと変貌。
二人は一陣の風のように駆け、レオニスへ同時に襲い掛かる。
レオニス『醜いな、人の身で悪魔を模すか……散れ!』
その声は雷鳴に重なり、神威を帯びていた。
レオニス『光魔法強化——“聖断光刃”!!』
閃光の剣が走り、カイとリーディは弾き飛ばされた。
カイ「ぐっ……!」
リーディ「がはっ……!」
だがその瞬間、背後から声が響く。
DC「——スパイダーネット!」
エリシア「光環の盾!」
吹き飛ばされる二人の身体を、蜘蛛糸の網と光の防壁が受け止めた。
エリシア「大丈夫!?」
カイは唇を噛みしめ、立ち上がる。
カイ「あの野郎……師匠の剣を汚しやがって!」
リーディも狼の瞳で睨みつける。
リーディ「絶対に許さない……!」
レオニスは冷笑を浮かべるが、ふと腕に走る痛みに目を見開いた。
レオニス『……!?』
彼の両腕には、小さな切り傷が二つ刻まれていた。
右腕の傷は赤黒く燃え上がり、肉を焼く。
左腕の傷は同じ箇所に斬撃が連続して走り、刃で抉られるように裂けていく。
レオニス『ぐっ……ぬぅ……!』
次の瞬間、両腕が肩から崩れ落ちた。
「レオニス!」
叫んだのはフィオラだった。彼女はすぐさま落ちた腕を抱え、回復の光を注ぐ。
フィオラ「……“天癒再生”」
白光が走り、落ちた両腕は再び接合された。
カイは悔しそうに吐き捨てる。
カイ「……まぁ、そうなると思ったけどな」
リーディは牙を剥き出しにして吠える。
リーディ「何度でもやってやるさ!」
だが、その中で一人だけ冷静に戦況を見据えていた。
DC「……」
彼女の赤い瞳は、レオニスでもヴォルトでもなく、ジンを捉えていた。
エリシアは仲間の方に駆け寄り、必死に回復の光を紡ぐ。
エリシア「カイ、リーディ!今すぐ治すから!」
その光の中で、ジンが呻き声を上げていた。
ジン「……う……うぅ……」
彼の体を覆う深手は、エリシアの魔法で徐々に癒えていく。
ヴォルトは雷の瞳でその姿をじっと見つめ、わずかに声を漏らす。
ヴォルト「……あの少年……以前にも見た気配だ」
そんな中、ふとDCが口を開いた。
DC「ねぇカイ。もしもの時は……“あの顎”は私が使うから」
カイは苦笑しながら答える。
カイ「……いざとならないことを祈るよ」
リーディは吠えるように叫んだ。
リーディ「うおぉぉぉぉっ!」
雷鳴が再び轟き、戦場の空気はさらに張り詰めていく。
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