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悪魔の左腕  作者: 770
86/149

雷鳴の頂、三つ巴

(^^)/

雷鳴が絶え間なく轟き、稲光が山肌を切り裂く。

その荒ぶる嵐の中心に、四つの影が火花を散らしていた。


ヴォルトは濃青の毛並みを逆立て、黄金の双槍を構えた。

その眼差しは鋭く、雷光そのものをまとっている。

ヴォルト「……なぜ天使の一族が、魔界の山岳にまで足を踏み入れる?」


白銀の髪を揺らす青年、レオニスは一歩前に進み出る。

その右腕は白光の鎧に覆われ、静かな声が稲妻をも切り裂いた。

レオニス「四大悪魔……お前を討つためだ。魔界の瘴気が人界に溢れるのを、私たちは見過ごせない」


純白の翼を広げた少女、フィオラがため息をつき、淡々と告げる。

フィオラ「……それにしても、妙ね。その人間、何者なの?」

彼女の視線の先には、赤黒い魔力を渦巻かせる青年ジン。


ジンは二人の天使とヴォルトを交互に睨みつけ、唇を噛む。

ジン(心の声)「……こいつらの部位……奪えれば……リシェルを救える……!」

その眼には狂気とも焦燥ともつかぬ光が宿っていた。


ヴォルトは槍を軽く振るい、地を走る稲妻で牽制する。

ヴォルト「人間が部位を喰らい、ここまで強さを得るとはな……だが、所詮は寄せ集め。いつか自滅する」


ジン「黙れ……!お前らにはわからない!」

叫ぶと同時に、漆黒の斬撃を放ちヴォルトへ迫る。


その隙を突くように、レオニスが前へ踏み込んだ。

レオニス「ジン……お前の存在もまた、この地の秩序を乱す要因。悪魔と同じだ。ここで斬る」


フィオラが眉をひそめ、冷たく笑った。

フィオラ「ほんと、レオニスって正義感強すぎ。だから嫌われるのよ」


レオニスは振り返らず、腰の剣に手をかけた。

光が剣から溢れ、雷雲の中でもなお眩しく輝く。


レオニス「……見せてやろう。我が“太陽剣アドラメルク”の真なる姿を」


ジン「……太陽剣だと?」

ヴォルトは無言のまま、槍を構え直す。


レオニスの声が雷鳴に重なり、山岳全体に響き渡る。

レオニス「解放——天顕現!」


瞬間、稲光が消え、空が裂けた。

レオニスの上半身は純白の鎧に覆われ、背から幾重もの光翼が伸びる。

その姿は、もはや人でも天使でもなく——神威を宿した存在。


ジン「な……なんだこれは……」

ヴォルト「……人間が、ここまで天使に堕ちるか」


フィオラは小さく首を傾げ、羽をひらめかせた。

フィオラ「やっぱりキライ、その姿。人間のままのほうが、まだ可愛げがあったのに」


だが、レオニスは一切耳を貸さない。

光剣を高く掲げ、空に宣告するように吠えた。


レオニス『さぁ……悪魔を滅ぼそう』


白光と雷鳴、そして闇の魔力が激突し、山岳を呑み込む。

轟音と閃光の嵐が、三つ巴の戦いの始まりを告げていた。

(^^)/

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