雷鳴の地へ
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乾いた大地を踏みしめながら、カイたちは北へと歩を進めていた。
先頭を歩くシュリーデは、扇子を肩に担ぎ、ちらりと後ろを振り返る。
シュリーデ「そうそう、あんたたちに言っておかなきゃね。次に向かう東の悪魔——ヴォルトは呪いを操るけど、根っからの悪党じゃないのよ」
エリシア「え、呪いって……聞くだけで怖いんだけど」
シュリーデ「まぁ脅威ではあるけどね。でも少なくとも、ドミナスみたいに人間や弱者を弄ぶようなタイプじゃないわ」
カイ「……じゃあ、どういう奴なんだ?」
シュリーデ「孤独を愛する変わり者。けどね、あれでも“理”は持ってるのよ」
DCが腕を組んで鼻を鳴らす。
DC「ふーん、なら話し合いでどうにかなるのかしら?」
シュリーデ「それはどうかしらね。悪魔は悪魔。あんたたちがどんな選択をするかは、出会ってみないと分からないわ」
カイは唇を引き結び、視線を遠くへやった。
カイ「……でも、俺たちは進むしかない」
――と、その時。
シュリーデがぴたりと足を止める。
同じくDCの表情も固まり、目を細めた。
シュリーデ「……感じる?」
DC「えぇ、東から……とんでもない魔力の衝突」
エリシア「魔力の衝突って……まさか戦闘?」
シュリーデ「一つはジンの気配。もう一つは……雷の悪魔、ヴォルトね。あとの二つは……知らないわ」
カイ「ジン!? じゃあもう戦ってるってことか!」
リーディが拳を握りしめ、前のめりになる。
リーディ「じゃあ早く行かないと!」
シュリーデは深く息をつき、両腕を広げた。
その瞬間、地面が大きく揺れ、毒々しい瘴気を帯びた巨大な大蛇が地を割って現れる。
うねる体は何十メートルもあり、鱗は黒紫に光を反射している。
エリシア「な、なにこれ……!」
シュリーデ「安心しなさい、私の召喚獣よ。名は《ヴァイパラ》。移動速度なら魔界最速。……ほら、乗りなさい」
大蛇は長い舌をチロチロと動かしながら、背中を地面すれすれまで下げる。
カイ「こんなのに乗るのかよ……」
リーディ「すごい!かっこいい!」
DC「ふふっ、いいじゃない。東へ最短で行けるなら、利用させてもらうわ」
シュリーデはニヤリと笑った。
シュリーデ「決まりね。さぁ、しっかり掴まってなさい。ヴォルトとジンが潰し合ってる間に、何が起こるか見届けるわよ」
大蛇の咆哮とともに、カイたちは東へ向けて疾走を開始した。
風が切り裂かれ、魔界の荒野を毒蛇の影が駆け抜けていく。
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