表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
悪魔の左腕  作者: 770
80/149

魔王の片鱗

(^^)/

瓦礫に覆われた城の広間に、仲間たちの声が響いた。

その瞬間――空を裂くような轟音。


バリバリバリッ!!


稲妻が落ち、砂煙が視界を覆う。

眩い閃光の中から、一人の影が歩み出た。


ジン「……今度はまともな部位を持ってるな。よこせ」


銀白の髪が風に舞う。片翼を広げたその姿に、場の空気が凍り付いた。


カイは一歩前に出る。剣を構え、仲間を背に隠すように立ちはだかった。


カイ「ここは譲らない……絶対に」


羽「ヒヒ……強がってんじゃねぇ! 急いで左腕を治せ!」


必死に腕を探そうとしたカイだが、その刹那――。


ジンの影が、雷鳴と共に迫る。


だが、突然その動きが止まった。


ジン「……!?」


視線を向けると、そこには鮮烈な魔力の奔流を放つDCが立っていた。

その両足は漆黒に染まり、禍々しい悪魔のオーラが渦を巻く。


DC「ごっめーん☆ やばいと思って、足つけちゃった♡」


不敵に笑うDCの周囲で、空気が震えている。

仲間たちすら圧倒されるその魔力――。


カイ「ったく……お前は……! でも助かったよ!」


左腕を拾い上げると、ジュゥッと音を立てながら肉体に再び接合される。

さらに転がる右腕をも装着し――。


ゴゴゴゴゴッ!!


空気が震え、地が唸る。

カイの身体を中心に、常軌を逸した魔力の流れが爆発的に迸った。


その瞳が赤黒く染まり、声が低く響く。


カイ『人間にしちゃあ、なかなかいいもん持ってんじゃねぇか……ヒヒ。これじゃあ、あのドミナスのガキと同じだな』


ジン「……っ!」


体を縛り付けるように絡みつく魔力の拘束。

ジンは苛立ちに顔を歪め、それを力で破り捨てた。


ジン「チッ……こんなもんで止まるか!」


翼を広げ、再び斬りかかる。


しかし――


カイ『消えてろ』


冷徹な一言と共に、周囲に空間魔法の紋様が広がる。

光の渦がジンを絡め取り、彼の体を飲み込んでいく。


ジン「チッ……またかよ!」


叫びと共に姿をかき消すジン。


カイ『……東の果ての地にでも送っておくか』


ふっと、重苦しいオーラが弾け散った。

悪魔化していた両手は人間の姿に戻り、カイはその場に崩れ落ちる。


エリシア「カイ! 大丈夫!?」


駆け寄ったエリシアが、必死に抱き起こす。


カイ「あぁ……大丈夫だよ。まだ、立てる……」


その背後で、柔らかな声が響いた。


シュリーデ「ふふっ、あんた……すごいじゃない。今の魔力、完全に4大悪魔クラスだったわよ?」


カイ「……!? シュリーデ!」

驚いたように振り返り、やがて息を吐き出す。

「……そっか。エリシアを守ってくれたのか。ありがとう」


シュリーデはわずかに微笑み、鉄扇を軽く鳴らした。


シュリーデ「礼なんていいわよ。セレナの弟子だから助けただけ。それ以上でも、それ以下でもないの」


カイを囲むように仲間たちが集まる。

焦りも、緊張も、安堵も、すべてが入り混じったその空間で――。


彼らの絆は、確かにまた一段と強くなっていた。

(^^)/

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

↑ページトップへ