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悪魔の左腕  作者: 770
8/79

果実の夜

(^^)/

森の中、再び野営の支度をする四人。

焚き火の横ではリーディが器用に草をより分け、キノコを切り、川魚を串に刺して焼いている。


カイ「相変わらず手際がいいな。お前がいなかったら干し肉ばかりだったぜ」

エリシア「本当に助かるわ、リーディ」


リーディは嬉しそうに鼻をピクリと動かした。

リーディ「えへへ。鼻が利くのは獣人の特権だしね!」


しかし、その横で腕を組んでぷいと顔をそらすDC。


エリシア「DCは食べないの?」

DC「野菜は嫌い。魚も嫌い。果物なら食べる」

カイ「わがままだなぁ。近くに果物なんてないんだぞ」

リーディ「仕方ないよ、食べなきゃ死んじゃうって」

DC「嫌なものは嫌!」


――半分駄々っ子のように、DCは頑として手をつけなかった。


その夜。

空腹で寝付けないDCがテントから顔を出すと、背後でがさごそと音がした。


DC「……だれ?」


振り向くと、泥まみれのリーディが果物を山ほど抱えて立っていた。


リーディ「仕方ないから探してきてあげたよ!」

DC「なんてばっちぃ子犬なの!」


DCは思わず水魔法をぶつけ、泥を洗い流してやった。

リーディ「ぷはっ……冷たいってば!」


やがてリーディは疲れて眠りについた。

その隣で、夜空を見上げながらベリーをかじるDC。


DC「……フフッ」


その笑みは、焚き火の赤よりも柔らかかった。

(^^)/

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