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悪魔の左腕  作者: 770
79/149

ドミナス消滅

(^^)/

カイ「ぐあぁぁぁぁぁぁ!」

切り口から血が噴き出し、視界が赤く滲む。全身に走る痛みに膝を折りながら、カイは必死に床を這った。


羽「落ち着け、カイ……! 腕を拾いやがれ。ヒヒ……すぐにくっつくぜぇ」


床に転がる自分の左腕。

歯を食いしばり、震える右手を伸ばすカイ――しかし、その瞬間。


ドミナス「……そういえば、腕がどうとか言っておったな」


ドミナスがゆっくりと左腕を掴み上げた。

その不気味な顔に嗜虐の笑みを浮かべ――


ドミナス「ふむ……なかなか悪くない部位のようだ」


次の瞬間、腕ごと口に含み、豪快に飲み込んだ。


カイ「……!? やめろ!」

羽「ヒヒヒヒ……あーあ、やっちまったな」


ドミナスの巨体が震え始める。

腹部から紫の光が漏れ、やがて全身へと走った。


ドミナス「ぐっ……うぉぉぉぉぉぉ……!」


膝をつき、内側から焼かれるようにのたうつ。


カイ「な、何が起こってるんだ……!?」


羽「ヒヒ……わかんねぇのか? あいつは“魔力吸収”の貴族だぜ? テメェの魔力食った時点で、プライドはズタズタ。……ましてその腕を呑み込んだらどうなるか、想像つくだろ?」


カイ「……!?」


ドミナス「ぐわああぁぁぁっっ!」

体中から黒煙が噴き出し、皮膚が爛れ、骨まで砕けていく。


羽「自分より格上の魔力を取り込んだ……そりゃあ、器が耐え切れるわけねぇよなぁ、ヒヒヒヒ!」


最後の絶叫と共に、ドミナスの巨体は蒸発するように消え去った。

重苦しい瘴気だけが残り、玉座の間には静寂が広がる。


カイは呆然と立ち尽くした。

そこには、転がる三つの部位――自らの左腕、さらに右腕、そして下顎。


カイ「……っ」


羽「ボサッとしてんじゃねぇ! さっさと腕を拾いやがれ、カイ! ここで立ち止まる余裕なんざねぇんだぞ!」


震える手を伸ばそうとしたその時――


「カイーーー!」


遠くから仲間たちの声。

エリシアとリーディが、必死に瓦礫を踏み越えこちらへ走ってくる。


カイの胸にわずかな安堵が広がった瞬間、視界の端で、まだ揺れる黒煙が不気味に揺らめいた。


――闘いは、終わってはいなかった。

(^^)/

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