赤髪の魔女
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溶けた床を踏みしめながら、エレミアは勝利を確信した。
エレミア「……ま、仕方ないか。ちょっと力を出しすぎた」
鼻血をぬぐいながらため息をつく。
——だが。
DC「ふむふむ……なるほどね。厄介だけど、別に最強ってほどじゃないわね」
炎の帳を抜け、無傷のまま歩み出てくる赤髪の少女。
エレミア「……なっ!?ありえない……!」
全身から冷や汗を噴き出し、後ずさる。
DC「あら?アタシが生きてるのが不思議って顔ね」
エレミア「ど、どうやって……!? あの衝撃を受けて生き残れるはずが……」
DCは楽しそうに笑い、人差し指を立てた。
DC「まず一つ。アタシの詠唱は“魔法を発動する”ためのものじゃない。魔力を安定させるためのおまじないみたいなもんよ」
背後に広がる魔法陣。
だが、それは一枚だけではなかった。
エレミア「な……っ、その数は……!」
DC「二つ目。あんた、自分の得意分野をペラペラしゃべりすぎなのよ。さっきの発言も踏まえて、十分対策は立てられる」
魔法陣は倍々に増殖し、空を覆い尽くす。
赤、青、紫、金——あらゆる属性が輝き、空を震わせる。
エレミア「……っ! なら全部消してやる!割ってやるさ!」
DC「三つ目。あんたは“勝つ方法”より“魅せる方法”にばかりこだわってる。戦いで一番大事なのは……“生き延びること”よ」
轟音。
空を覆った魔法陣から、一斉に魔力が解き放たれた。
炎の奔流、雷の連鎖、氷の嵐、毒の霧、光の閃光——。
天地を覆う大魔術の豪雨が、エレミアを飲み込む。
エレミア「ぎゃああああああああっ!!」
断末魔と共に、彼の肉体は屍術で強化した皮もろとも灰となり、消滅した。
残ったのは、焦げ付いた左足。
それを見下ろし、DCは唇を歪めて笑った。
DC「あらあら、便利ねぇ……なんでもできるって。あ、左足、落ちてる。もらっとこ♡」
赤髪を翻し、堂々とそれを拾い上げる。
その姿は、誰がどう見ても勝者のものだった。
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