炎の師匠
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南の宴も終わり、焚火の残り火が静かに揺れる夜。
カイたちはイグニスの家に招かれ、旅の経緯を語っていた。
カイ「……そんなわけで、俺たちは“悪魔の部位”を集めてるんだ。
それで——願いを叶える、っていう話を信じてる」
イグニスは豪快に腕を組み、ふんと鼻を鳴らす。
イグニス「願いが叶う、ねぇ……。俺たち悪魔の間でも“おとぎ話”レベルの話だぞ。
子供の恩人だし、俺の腕一本でもくれてやりてぇところだが……」
イグニスは自分の逞しい腕を見て、少し真剣な顔になる。
イグニス「……この腕は村の連中を守る力だ。そういうわけにはいかねぇ。悪ぃな」
カイは慌てて両手を振る。
カイ「そこまでしてもらわなくてもいいよ! ただ、代わりってわけじゃないけど……どこかで部位が手に入る情報とかはないか?」
イグニスの口角が上がり、にやりと笑った。
イグニス「情報ならあるぜ。さっき俺がやりあってたジジイ……ドミナスだ。
あいつは無理やり自分の体に部位を詰め込んでやがる。倒せば、お目当ての部位も手に入るだろうよ」
リーディは腕を組み、ため息をつく。
リーディ「……でも、あの軍勢相手か。骨が折れそうだね」
エリシアは神妙な顔で指を折り数える。
エリシア「ゾンビ……少なく見積もっても一万はいたよね……」
DCは涼しい顔で計算を口にする。
DC「一人当たり二千五百体。ちょっとしんどいわね」
リーディ「ちょっとどころじゃないよ!」
イグニスはどかっと座り直し、酒杯を一気に飲み干した。
イグニス「見たところ、お前ら人間にしちゃなかなかやりそうだが……まだ“魔界の戦い方”ができてねぇな」
カイ「魔界の戦い方?」
イグニス「ああ。数と瘴気と連携……人間界の冒険者みたいなやり方じゃ、すぐ潰される。
どうだ? 俺が鍛えてやるよ! 子供たちもなついてるし、しばらくこの村にいろ!」
リリアナたち子供がぱっと顔を輝かせ、カイたちの周りに集まる。
リリアナ「ほんと!? やったぁ!」
カイエル「兄ちゃんたちと一緒に戦えるんだな!」
ナディル「ぼ、僕もがんばるから!」
カイは苦笑しつつも、どこかうれしそうに答える。
カイ「……しょうがないな。じゃあ、しばらくお世話になるか」
エリシアは微笑みながら頷く。
エリシア「うん……修行なら私もがんばらなきゃ」
DCは腕を組み、不満げに鼻を鳴らす。
DC「……やれやれ。仕方ないわね。せっかくだし、この機会に“魔界流”を見せてもらうわ」
イグニスは豪快に笑い、槍を肩に担いだ。
イグニス「はははっ! いい心意気だ! 明日から地獄を見せてやる!
安心しろ、俺は誰ひとり死なせねぇ。鍛え上げて、魔界でも生き残れる戦士にしてやる!」
焔のような笑い声が響き渡り、南の村に新たな修行の日々が始まろうとしていた。
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