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悪魔の左腕  作者: 770
61/149

燃える父の怒り

(^^)/

ドミナスが片腕を振り下ろすと、地鳴りと共にゾンビの軍勢が吠え声をあげた。


ドミナス「行け、ゴミ共!」


「うぉぉぉぉぉ!」

荒野を覆うように、無数のゾンビがイグニスたちへと突撃してくる。


イグニス「チッ……! ザック! サフィ! 行くぞ!」

バルザック「おう!」

サフィナ「はい!」


イグニスは槍を構え、大地を蹴った。

炎を纏うこともなく、ただ純粋に肉体だけの力で槍を突き出す。


イグニス「——紅蓮槍突!!」


閃光のような突きが走り、十数体のゾンビがまとめて粉砕される。

さらに風圧で後方のゾンビまでも薙ぎ払った。


カイ「な、なんだあれ!?」

リーディ「すごい威力……! 一突きであれだけの数を……!」

DC「……? 妙ね。あの威力で“魔力の気配”が全然感じられない……」


イグニスは魔力に頼らない。

鍛え上げた肉体と技だけで、悪魔すら凌駕する力を振るっていた。


バルザックも大槍で敵を貫き、サフィナは精密な魔弾でゾンビを射抜く。

南の守護者たちは三人で千体近いゾンビを屠り続けた。


だが、その最中に血相を変えた伝令が駆け込んできた。


伝令「イグニス様! リリアナ様たちが……いません!」


その言葉に、イグニスの顔つきが一変する。

いつもの豪快な笑みは消え、赤い瞳に怒りの焔が宿った。


イグニス「……何だと……?」

槍を握る腕がわななき、地面にひびが走る。


イグニス「テメェ……ジジィィィィ!!」


イグニスはゾンビの軍勢の中へと一直線に飛び込む。

標的は、軍勢の中にそびえる巨人ゾンビ。


イグニス「——火天穿破!!!」


大地を裂くほどの突きが炸裂。

槍先が貫いた瞬間、巨人ゾンビは内側から爆散し、荒野に血肉の雨が降り注いだ。


リーディ「……突きなのに……消し飛んだ……」

カイ「何なんだあの人……!?」

DC「やっぱり……魔力じゃない。あれは純粋な“力”……!」


瓦礫を吹き飛ばし、イグニスはドミナスの眼前に着地する。


イグニス「ジジィ……今ならまだ助けてやる。子供たちはどこだ」


その声には怒りを抑えた低い響きがあった。

だがドミナスは冷笑を浮かべ、言い放つ。


ドミナス「フン……この儂が、羽虫のような子供のことをいちいち覚えていると思うか?」


瞬間、イグニスの瞳が真紅に燃え上がる。

その怒気だけで周囲のゾンビが震え、後ずさった。


イグニス「……テメェ……!!」


大槍を大きく振りかぶり、炎の奥義を解き放つ。


イグニス「——炎帝裂槍ッ!!!」


大地を抉る一閃。

その一撃は槍であるにも関わらず、斬撃のごとくドミナスをまとめて薙ぎ払い、爆炎と共に吹き飛ばした。


だが舞い散るのは肉片ではなく、崩れ落ちる土塊。同時に軍勢も土と変わる。


イグニス「チッ……影武者か」


怒りを飲み込み、振り返る。


イグニス「おい! 全員で子供たちを捜索してくれ!」


その咆哮は、父としての怒りと愛情を宿し、南の荒野に響き渡った。

(^^)/

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