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悪魔の左腕  作者: 770
58/149

ゾンビの荒野で

(^^)/

西の空は薄曇り。荒れ果てた大地を歩くカイ、エリシア、DCの3人は、次々に襲いかかるゾンビを斬り払っていた。


カイ「はぁっ……! 数が多すぎる……!」

エリシア「ごめん、回復の魔力がどんどん削られる……!」

DC「まったく! 燃やしても燃やしてもキリがないわね!」


ゾンビは一体一体は弱い。だが、地平線の向こうから湧き続ける群れに、3人の疲労は濃く積み重なっていった。


その時——。


カイ「ん? 小さな魔力反応……子供か?」


視線の先、岩陰でゾンビと必死に戦っている3人の小さな影があった。

褐色の肌、燃えるような赤毛。まだ幼い顔立ちながら、その眼は確かに戦いを知っていた。


長女が声をあげる。

リリアナ「なんでこんなに多いのよっ! もう……っ、くそぉ!」

カイエル「姉ちゃん、後ろ!」

ナディル「ぼ、僕だって戦えるんだから!」


カイ「……子供だと!? くそっ、加勢するぞ!」


風を纏った斬撃がゾンビを吹き飛ばし、DCの火球が一帯を焼き払う。

エリシアも聖光を広げて援護した。


リリアナ「えっ……助けてくれたの?」

カイ「あぁ、大丈夫か? ケガはないか?」

カイエル「ぼ、僕らだって戦えるのに……」

DC「背伸びするんじゃないの、アンタたちみたいな子供は!」


戦いが収まると、3人は自己紹介を交わした。


長女「私はリリアナ! この子は弟のカイエルと、ナディル」

カイ「リリアナ、カイエル、ナディル……か。お前たち、どうしてこんな所に?」

リリアナ「……父さまのために戦うの。土の悪魔を倒してやるんだ」

カイエル「父さまは、強くて優しくて、でも戦いばっかりで……」

ナディル「だから、ぼ、僕らも強くならなきゃ……」


カイたちは驚きながらも、子供たちを近くの集落まで送り届けることにした。


——道中。


カイ「土の悪魔を倒す、だと……? 本気なのか……」

DC「ふふん、悪魔の子供ってわけね……面白いじゃない」

エリシア「でも……あの子たち、本当に戦いに行く気だったわ」


やがて辿り着いたのは、石造りの巨大な要塞。土の悪魔ドミナスの根城であった。


カイ「……妙だな」

門の前には、警備するはずの悪魔の姿がひとつもない。

中に入っても、ゾンビたちが虚ろな目で立ち尽くすばかりだった。


エリシア「どういうこと……?」


一体のゾンビに声をかけると、低い声が返ってきた。


ゾンビ「……主は……南へ……進軍を……」


カイ「なっ……!?」

DC「ってことは……!」


3人の脳裏に、さっき出会った赤毛の子供たちの姿がよぎる。


カイ「まさか……狙いは……!」

エリシア「リリアナたち……!」

DC「くっ……急ぐわよ!」


3人は駆け出した。南の空には、不穏な影が広がり始めていた。

(^^)/

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