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悪魔の左腕  作者: 770
57/149

再会2

(^^)/

勇者一行の猛攻に押され、カイたちはじりじりと後退していた。


アルディス「どうした、口ほどにもないな!」

ゴラン「筋肉は正義ィィ!」

ヴァロフ「人間ごとき、試験管の中の虫に等しい!」

セリナ「アルディス様ぁ♡ もっと輝いてぇ♡」


カイ「くっそ……!」

エリシア「カイ、守りきれない!」


そのとき。


DC「……ふふっ、やっぱり我慢できないわね」


DCは懐から漆黒の義足を取り出す。それは、ついさっき手に入れた本物の部位——悪魔の右足。


カイ「おいDC、まさか……!」


DC「ええ、装備するに決まってるでしょ? 実験、開始!」


右足を嵌め込むと、全身に魔力が奔流のように駆け抜けた。


DC「っ……!? こ、これは……あはっ! すごいっ!!」


彼女の瞳が興奮に光る。


DC「——《アクア・ランス》!」


放たれたのは、彼女が普段なら初級と馬鹿にして相手にもしていない水魔法。

だが悪魔の部位で増幅されたそれは、巨大な水槍となって勇者たちを一気に吹き飛ばした。


アルディス「ぐっ……な、なんだあの威力は……!」

ゴラン「水の一撃で……俺の筋肉がぁぁっ!」

ヴァロフ「馬鹿な……中級にすら劣る魔法が……!」

セリナ「アルディス様ぁぁぁ!」


カイ「今だ、逃げるぞ!」


3人はその場を離脱し、街道沿いの林に駆け込む。勇者たちは地に転がったまま、茫然とDCの放った一撃を思い返していた。


——少し離れた場所。


カイ「……なに勝手なことしてんだよ!」


DC「なによ! 見たでしょ? 圧倒的な魔力! 最高だったじゃない!」


エリシア「まぁまぁカイ。暴走してないし、あのままだと押し負けてたのは確かだよ」


カイ「でもなぁ……!」


DC「いいじゃない! アタシも欲しかったのよ、本物の部位!」


カイ「で? 調子はどうなんだ? 大丈夫なのか?」


DCは両手を腰に当て、胸を張って笑った。

DC「大丈夫どころじゃないわよ! さっきの魔力見たでしょ? この部位は魔力増幅ができるみたい。アタシにぴったり! 最高の足よ!」


カイ「お前なぁ……。ほんっとに……」


DC「ん? なぁに、パパみたいな顔して〜」


カイ「パパじゃねぇ! 誰が駄々っ子に振り回される父親だ!」


DC「はーいはーい、“お父さーん、部位が欲しいよぉ〜”って言ったら買ってくれる?♡」


カイ「やめろ! お前みたいな娘は勘弁だ!」


エリシア「ふふ……ほんと、二人って親子みたいだね」


DC「そうそう! アタシはかわいい駄々っ子で、カイは堅物のお父さん!」


カイ「やかましい!」


笑い声が林にこだまし、緊張に満ちていた空気が少しだけ和らいだ。

(^^)/

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