再会
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北部の街を後にし、さらに西へ向かう街道。
カイたちは道中の分かれ道に立ち止まった。
エリシア「DC、リーディの魔力……感じる?」
DCは目を閉じ、集中するように呼吸を整える。
DC「んー……感じるっちゃ感じるけど、この感じは……まだ空間魔法の中だね」
カイ「そんなに長い間閉じ込められてても大丈夫なのか?」
DC「空間魔法はこっちとは時間の流れが違うの。こっちで数日経っても、向こうじゃ数秒かもしれないし……逆もまたある。ジンもまだ空間の中だね」
カイ「……時間まで違うのか。厄介な魔法だな」
その時だった。前方から見覚えのある声が響く。
???「ほぉ……また会ったな、貴様ら!」
砂煙を上げて現れたのは——かつてカイ達に因縁をつけてきた勇者一行。
勇者アルディス、戦士ゴラン、魔法使いヴァロフ、そして僧侶セリナ。
アルディス「貴様らもよほど運が悪いようだ。再び最強の勇者パーティと相まみえるとはな!」
ゴラン「はっはっは! 筋肉に怯えて震えるんじゃねぇぞ!」
ヴァロフ「ふむ……せいぜい足掻いてみるといい。もっとも、我らの前では塵芥同然ですが」
セリナ「アルディス様〜♡ また皆を守って差し上げます!」
カイ「またこいつらか……」
エリシア「しつこいわねぇ」
DC「うさんくささが増してる...」
よく見ると、彼らの身体には微かに光を帯びた箇所がある。
アルディスの耳、ゴランの指、ヴァロフの左目、セリナの首筋……それぞれが天使の部位を宿していた。
アルディス「見よ! 我らは神聖なる天使の恩寵を授かり、さらに強き力を得た!」
ゴラン「筋肉だけじゃない! 神の筋肉だ!」
ヴァロフ「神聖魔力により、我が術は数倍の精度を増す……!」
セリナ「アルディス様ぁ♡ 私の光の加護で敵など瞬く間に浄化してみせますわ♡」
カイ「……天使の部位? こいつら、また厄介なのに手を出したな」
勇者一行は一斉に構えを取る。
アルディス「最強の勇者パーティが直々に裁きを下してやる!」
カイは剣を抜き、風を纏う。
カイ「来るぞ!」
次の瞬間、ゴランの大剣が唸りを上げて振り下ろされた。
カイは受け止めるが、全身が痺れるほどの衝撃に後退する。
カイ「ぐっ……重っ……!」
ゴラン「がっはっは! どうだ、これが神の筋肉だ!」
背後からはヴァロフの雷撃。
「——《ライトニング・スピア》!」
避けきれず、カイの肩にかすり傷を作る。
カイ「くそっ……!」
セリナは聖光の結界を展開し、勇者パーティを守る。
「アルディス様、どうぞご安心を♡」
DC「なかなかやるじゃない……でもっ!」
火球を放つが、アルディスが光の耳で強化された聴覚で反応し、剣で容易く切り裂いた。
アルディス「ふんっ! その程度の魔法、我が剣の前では塵に同じ!」
カイ「チッ……3人で4人を相手にするのは分が悪い……!」
エリシア「しかも天使の部位で強化されてる……防戦一方じゃもたない!」
勇者一行がさらに迫る。
アルディス「さぁ、最強の勇者の力を知るがいい!」
汗を流すカイたち。
その時——DCの口元に笑みが浮かぶ。
DC「ふふ……実験にはもってこいの人材だね」
カイ「おい、まさか——」
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