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悪魔の左腕  作者: 770
48/149

ギャンブル都市アスモディア

(^^)/

漆黒の雷が走った瞬間、DCの身体は光の渦に呑み込まれていた。


DC「くっ……これは……空間魔法!? まずいわね……」


四方八方、上下の感覚さえ曖昧な異空間。

まるでガラスの破片を無理矢理貼り合わせたような、歪んだ空間に浮かぶ。


DC(心の声)「あの犬っころ、暴れてなきゃいいけど……。

 空間魔法の中で暴れたら……時空のひずみに飲まれて、二度と戻れなくなる……」


額に汗を浮かべ、必死に呼吸を整える。


DC「……まずは、アタシだけでも……!」


指先に魔力を集中させると、魔法陣が展開。

数式のように組み上がる魔力回路で空間の膜を分解し始める。


ビリビリ……バチンッ!


DC「“中和・分解ディスパージョン”ッ!!」


空間が裂け、DCの身体は弾き出されるように現実へと叩き落とされた。


ごうごうとした喧騒。

眩い光と魔力の匂いが入り混じる。

目の前に広がっていたのは、巨大な魔界北部の都市――


DC「……ここは……町?」


頭上には夜のように暗い空。

だが街の至る所に魔石の光が灯り、昼よりも明るい。

幾重にも連なる看板と魔法仕掛けのネオン。

人間、悪魔、獣人……あらゆる種族が混在し、笑い、怒鳴り、泣き、踊る。


それは魔界最大の歓楽街――ギャンブル都市アスモディアだった。


DC(心の声)「……カイ達は……感じる。こっちへ……魔力探知できてるみたいね。

 ふふ、無事でよかった。なら……少しくらい情報収集してても、いいわよね」


数件のカジノを回ったDCは、街の中央にそびえる最も巨大な建物へ足を踏み入れた。

魔界の富と欲望が集まる最大級のカジノ。

中は煌びやかな装飾で彩られ、何百もの魔石ランプが眩しく光り、笑い声と悲鳴が交錯していた。


DC「……なるほど、これが魔界一のカジノってわけね」


ふと視線を向けた先――

ルーレットの一角。

そこでDCは息を呑む。


「景品:悪魔の右足」


そこに置かれていたのは、漆黒に輝く部位。

DCが人工部位として使っている「右足」と同じ部位。

だがこれは本物。

人間製の代用品ではなく、悪魔由来の“本物”の部位だった。


DC「……これは……! 絶対に欲しい!」


足が自然とテーブルへと向かっていた。

周囲の客がざわつく中、DCはためらいもなく椅子を引き、ドカリと座る。


DC「さぁ! アタシの運を――とくと見なさいッ!!」


そう宣言し、ルーレットに手をかける。

周囲の視線が一斉に集まる。

――ギャンブル都市の夜が、DCの欲望と共に幕を開けた。

(^^)/

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