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悪魔の左腕  作者: 770
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王都の影

(^^)/

ー森の街道ー


カイ「……おい、また魔物の気配だ」

リーディ「うん……鼻がピリピリする」


草むらをかき分けて現れたのは、ぬるりとした巨大な影。

蛇のような体躯、だが全身が半透明のゼリー状。


エリシア「な、なにあれ……?」

カイ「見たことねぇ……」


スライムドラゴン。

その不気味な咆哮とともに、粘液の塊が飛んでくる。


カイは短剣で斬りかかる。だが切り裂いた部分はすぐに再生し、逆に体が増殖して襲いかかる。

リーディの土魔法も、エリシアの光魔法も効果がない。


カイ「クソッ……キリがねぇ!」

リーディ「もうだめだ、逃げよう!」

エリシア「こっち!森を抜けるわ!」


三人は必死に走り、回り道をしてなんとかその場を脱出する。

息を切らし、泥だらけで、ようやく遠くに王都の城壁が見えた。


ーカルディナ王都 東門ー


重厚な石造りの門。衛兵の視線が、旅人を鋭く見定める。


門番「そこの獣人の子……目を見せろ」

リーディ「え、ぼ、僕?」


赤い瞳が露わになった瞬間、兵士の目が見開かれる。


門番「悪魔付きか!この街に入れるわけにはいかん!」

エリシア「待ってください!彼は悪魔なんかじゃ――」


その時、近くで笑い声が響いた。


勇者アルディス「おやおや?門の前で騒ぎとは。……ふふ、運の悪い“悪魔付き”だな」


黄金の剣を背にした青年が現れる。後ろには筋骨隆々の戦士ゴラン、清楚な僧侶セリナ、気取った魔法使いヴァロフ。


ゴラン「さぁ勇者様、この小僧をぶっ潰しましょう!」

ヴァロフ「忌まわしき瞳……処分すべきですな」

セリナ「神の名において浄化を……」


リーディは震える。だが、カイが前に立った。


カイ「ふざけんな。リーディは仲間だ」

アルディス「おや、仲間を庇うとは悪魔の同類か?まったく……“最強の勇者パーティ”に絡まれるとはついてないな」


リーディは地面に両手を叩きつける。土が盛り上がり、泥人形のようなゴーレムが立ち上がった。


リーディ「今だ、走れ!」

カイ「よし、行くぞ!」


三人は混乱に乗じて酒場へと駆け込んだ。

(^^)/

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