黒翼との再会
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中央都市を後にし、カイたちは北の果てを目指して街道を進んでいた。
荒野を渡る風は冷たく、木々の影からは魔獣の唸りが響く。
その途中、奇妙な光景を目にする。
一体の悪魔と、一匹の魔獣が血みどろになって戦っていたのだ。
カイ「悪魔と……魔獣が?」
エリシア「どっちも、容赦ない……」
刃と爪がぶつかり合い、やがて両者は倒れ伏す。
悪魔は痙攣ののち動かなくなり、魔獣は最後の力を振り絞ってこちらへ襲いかかってきた。
カイ「来るぞ!」
剣が閃き、魔獣は斬り伏せられる。
残されたのは、悪魔の死骸から転がり落ちた一つの眼球――紫に妖しく光る「悪魔の目玉」だった。
DC「わーお! こんなの初めて見る! アタシが使うー!」
リーディ「ま、また始まった……」
カイ「おい勝手に決めるな!」
エリシア「そんな危ないもの……」
またもや勃発する“誰が使うか論争”。
DCは駄々をこねる子供のように足を踏み鳴らす。
その時。
空気が震え、圧倒的な魔力が近づいてきた。
肌が粟立つほどの威圧感。
羽「来るぞ……!」
DC「――っ!?」
いち早く反応したのは羽とDCだった。
荒野の向こうから現れたのは、漆黒の翼を広げた白髪の少年。
片目は蒼く輝き、左腕に黒と黄色のオーラを纏う――ジン・クロイツ。
ジン「……目をよこせ」
冷ややかな声が響いた。
カイ「断る! これは俺たちの――」
言葉を遮るように、ジンの姿が掻き消えた。
次の瞬間、目に見えぬ速さでカイへと切りかかる。
カイ「――っ!」
防げない。そう悟った刹那――。
羽「《護りの盾》!」
DC「《フレイム・バリア》!」
二重の防御魔法が展開され、鋭い斬撃を受け止める。
カイは無傷だったが、全身に冷や汗が流れていた。
DC「わかった、目玉はあげる! その代わり――情報をくれない?」
ジンはしばし沈黙したのち、青い眼を光らせた。
ジン「……いいだろう。名はジン。目的は――部位を集めること。おそらくお前たちと同じだ。それ以上は語る必要はない」
目玉を拾い上げ、黒翼を広げると、彼は空へ飛び去っていった。
ジンが空へ飛び去り、荒野には再び風が吹き抜ける。
一行はその場に立ち尽くし、鼓動の余韻を感じていた。
DC「……ふぅ」
彼女は大きく息を吐き、肩を震わせる。
DC「ふふふ……やばいわね、あれ。下手したら全滅させられてたわよ。でも……面白い」
その目は恐怖と同時に、獲物を見つけた学者のような好奇心に輝いていた。
不敵に笑うDCの横顔に、カイたちは無言で冷や汗を流すしかなかった。
カイは剣を握りしめ、リーディは拳を見つめ、エリシアは唇をかみしめる。
そして四人は、再び歩を進めた。目指すは――北の果ての村。
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